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筋トレ前におすすめ動的(ダイナミック)ストレッチ3選!静的ストレッチとの違いや使い分け

動的ストレッチは、「前後・左右・ひねりの3方向をバランスよく取り入れる」「小さな動きから徐々に大きくする」「目的部位を意識して動かす」など、工夫することでパフォーマンス向上やケガ予防につながる。

ただし、反動をつけすぎたり、いきなり高速で大きく動かしたりすると関節や筋肉に急な負荷がかかりやすいため、段階的に可動域を広げることが重要。

この記事では、動的ストレッチと静的ストレッチの違いや運動前におこなう効果、組み立て方、注意点を紹介。

この記事の監修者

坂詰 真二さん

スポーツ&サイエンス代表、フィジカルトレーナー

フィジカルトレーナー、NSCA認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト。横浜市立大学文理学部卒。株式会社ピープル(現コナミスポーツ)にてディレクター、教育担当を歴任後、株式会社スポーツプログラムで各種アスリートのコンディショニング指導を担当する。1996年に独立後、パーソナル指導、トレーナーの育成とともに、書籍、雑誌、TVなど各メディアで健康情報の提供をおこなう。22万部越えの「世界一やせるスクワット」(日本文芸社)ほか著書多数。3月末に『眠れなくなるほど面白い 図解 筋肉の話』(日本文芸社)を上梓。公式youtubeチャンネルはhttps://www.youtube.com/@shin.training-channel

この記事の検証者

吉田 健二さん

Wellulu編集部

学生時代は運動部に所属。過去にトレーニングの継続を二度挫折したが、6ヵ月前から再びジム通いをスタート。現在は「続けられる筋トレ習慣」をテーマに、週2〜3回の全身トレーニングを中心に実践している。

目次

動的ストレッチ(ダイナミックストレッチ)とは?

動的ストレッチは、筋肉と関節を動かすことで血流を促しつつ筋温を高め、関節可動域を広げ、神経と筋肉の協調を高めるウォーミングアップ。静的ストレッチ、バリスティックストレッチと比べ、動きの大きさ・反動の有無・目的とタイミングが異なる。

  • 静的ストレッチ(スタティックストレッチ)との違い
  • バリスティックストレッチとの違い

静的ストレッチ(スタティックストレッチ)との違い

静的ストレッチは、一定の姿勢で筋肉を伸ばし続ける方法。一方、動的ストレッチは関節や筋肉を大きく動かすことで可動域を広げながら、実際の動作に慣れさせていくのが特徴。

目的の違いも明確で、運動前は動きの準備を整える動的ストレッチ、運動後は筋肉のケアやリラックス目的として静的ストレッチを主としておこなう。

動的ストレッチと静的ストレッチの違い

比較項目 動的ストレッチ 静的ストレッチ
主な目的 可動域の向上・神経の活性化 筋肉の緊張緩和・柔軟性向上
おすすめのタイミング 運動前 運動後・就寝前
筋肉の伸張 動きの中で繰り返し伸び縮みする 一定時間じっくり伸ばす
関節の動き 大きく動かしながら可動域を広げる 最大の可動域で静止する
安全性 スピードをコントロールすることで安全に取り組める 動きをコントロールしやすいので安全に取り組める

バリスティックストレッチとの違い

バリスティックストレッチは、静的ストレッチと動的ストレッチの中間的な動作となる。静的ストレッチとの大きな違いとして、小さい反動を反復して筋肉を伸縮させるところ。

反動を使うバリスティックストレッチでは、可動域を超えた動作をしてしまうとケガのリスクにつながる。安全性を重視するなら制御された動的ストレッチの方がおすすめ。

動的ストレッチとバリスティックストレッチの違い

比較項目 動的ストレッチ バリスティックストレッチ
主な目的 可動域の向上・ウォーミングアップ 柔軟性向上
おすすめのタイミング 運動前 運動後(上級者向け)
筋肉の伸張 コントロールしながら大きく伸び縮みさせる 反動で強く小さく伸び縮みさせる
関節の動き 可動域内で大きく動かす 可動域の最終域近くで小さく動かす
安全性 動きを制御しやすく安全性が高い ケガのリスクが高い

監修者:坂詰

動的ストレッチは、筋肉と関節を大きく動かしながら筋肉の温度を上げ、可動域を広げていくものです。ラジオ体操やブラジル体操などがこれにあたります。

本来安全性の高いストレッチですが、いきなり高速で大きく動かすとケガをしてしまうことがあるので、最初は低速で小さく行い、徐々に速度と動作の大きさを上げていくことが大切です。

動的ストレッチ(ダイナミックストレッチ)を運動・筋トレ前にする効果

動的ストレッチを運動・筋トレ前におこなうと、動作のキレと安定感が上がりやすく、ケガ予防にもつながる。ここでは動的ストレッチの効果について紹介。

  • パフォーマンス向上
  • ケガの予防
  • 疲労回復の促進
  • 代謝の増加

監修者:坂詰

動的ストレッチの役割は大きく2つあります。

①呼吸数や心拍数を上げる
安静時とスポーツ・筋トレ時では自律神経、心拍数、呼吸数、血流などに大きな差があります。そのギャップを動的ストレッチで埋めることで、身体を運動モードに切り替えられます。

②動作のウォーミングアップ
日常生活では上半身と下半身が連動していないことが多く、また動きの大きさや方向が限定的です。全身の連動性を動的ストレッチで高めることで、そのまま運動動作へスムーズに移行しやすくなります。

これらの準備を整えることで、ケガの予防やパフォーマンス向上につながります。

パフォーマンス向上

動的ストレッチで運動前に血流を増やして筋温を高めることで、筋肉の収縮がスムーズになり、力発揮と動作速度を上げやすい状態へ近づく。また、関節の可動域も広がり、実際の動作に対する準備が整う点もメリット。

筋トレなら肩関節・股関節の動的ストレッチ、ランニングなら股関節回りと足首の動きを意識するとパフォーマンスアップにつながりやすい。

ケガの予防

動的ストレッチで関節を動かしながら筋肉の動きをスムーズにすることで、急な伸張が起きにくくなるため、筋肉や腱への負担が分散しやすい。血流が増えるほど組織温度が上がり、動き出しの硬さも減りやすい。

いきなり高速で大きく動くのは避け、痛みが出ない範囲でコントロールすることがケガ予防の前提になる。

疲労回復の促進

日常生活は同じ姿勢を保ち、筋肉の血流が滞って疲労物質がたまりやすい。動的ストレッチで血流を促すと、筋肉のこわばりがほどけ、血流が促進されて、コリやむくみが改善する。

これは日常生活において動的ストレッチから得られる効果である。

代謝(異化)の促進

運動前に動的ストレッチで大きな筋肉と関節を動かすことで、自律神経の交感神経の働きが高まり、運動時の筋肉に対するエネルギー供給が促進される。

日常生活においても体のだるさや意欲の低下を感じているときにおこなうと、交感神経の働きが高まって仕事や勉強の効率がアップする。

動的ストレッチ(ダイナミックストレッチ)の組み立て方

動的ストレッチの組み立てとして、リズミカルに体を動かし続けることが基本。脚の振り上げ・股関節の回旋・肩回しなどの反復動作で全身の連動性を高めていく。

さらに重要なのは、前後の動作(矢状面/しじょうめん)・左右の動作(前額面/ぜんがくめん)・ひねりの動作(水平面/すいへいめん)の3方向をバランスよく取り入れること。

動的ストレッチに取り入れるべき3つの動作

動作の種類 特徴 筋トレ・スポーツ時での活用例
矢状面(しじょうめん) 前後に大きく動かす基本動作。日常動作でもっとも多い スクワット・ランジ、ダッシュやジャンプ動作で使う
前額面(ぜんがくめん) 横方向の動きで、股関節や体幹の安定性を高める サイドランジ・ワイドスクワット、サイドステップや切り返し動作で使う
水平面(すいへいめん) 体幹の回旋をともない、全身の連動性を高める ロシアンツイスト・ケーブルツイスト、バッティングやスローイングで使う

監修者:坂詰

動的ストレッチでは、前後の動作・左右の動作・ひねりの動作をバランスよく取り入れることが大切です。日常生活では前後の動きに偏りやすい一方、スポーツでは横方向や回旋の動きが多くなるため、すべての方向に体を動かしておくことがパフォーマンス向上とケガの予防につながります。

動的ストレッチ(ダイナミックストレッチ)のメニュー

  • 前後(矢状面)の動的ストレッチ
  • 左右(前額面)の動的ストレッチ
  • ひねり(水平面)の動的ストレッチ

監修者:坂詰

動的ストレッチ3種×各4回(3サイクル)で取り組むのがおすすめ

前後・左右・ひねりの3種類の動的ストレッチをバランスよく組み合わせ、それぞれ4回(4往復)ずつを目安におこない、これを3サイクル繰り返すのがおすすめです。

一般のフィットネス活動、リクリエーション的な低強度の運動の場合は3サイクルで十分ですが、中程度以上のスポーツをおこなう場合は6サイクル行いましょう。

前後(矢状面)の動的ストレッチ

動く関節 股関節、膝関節、足関節、肩関節、肩甲帯、脊柱
動く筋肉 大殿筋、ハムストリング、大腿四頭筋、三角筋、広背筋、僧帽筋、脊柱起立筋

【やり方】

  1. 足を骨盤程度に開き、両手を頭の後ろにセットする
  2. 腕の動きと連動させながら、ひざを曲げて上半身を前に倒す
  3. ひざを伸ばし、腕を後方へ大きく伸ばす
  4. 腕を前に戻す動きに合わせて、再度ひざを曲げる
  5. ひざを伸ばして立ち上がり、元の姿勢に戻る

監修者:坂詰

腕の動きに合わせて、ひざの屈伸と体幹の前傾・伸展を繰り返す全身運動です。

ひざを2段階で曲げ伸ばしすることで、下半身のリズムと可動域を引き出しつつ、腕の前後運動と連動させることで全身の協調性を高められます。

【注意点】

  • つま先を正面に向け、足幅は骨盤の広さにする
  • 上体を起こした姿勢では背中を反らす
  • 腕の可動域を広く、後ろにしっかり引く
  • 腕は身体の近くにある状態をキープする

つま先を正面に向け、足幅は骨盤の広さにする

上体を起こした姿勢では背中を反らす

腕の可動域を広く、後ろにしっかり引く

腕は身体の近くにある状態をキープする

検証者:吉田

身体を大きく動かすと腕が自然に外へ広がるため、常に身体の近くを通す意識を持った方がよさそうです。

また、背中を反らす動きは最初は小さくなりがち。上体をしっかり起こしてから反らすことで、動きにメリハリが出て全体のリズムも取りやすくなりました。

監修者:坂詰

身体の両サイドに壁があるイメージで腕を動かすと、軌道が安定しやすくなります。

また、上体を起こしたときは胸を開くように意識すると、背中の伸展動作も引き出しやすくなります。動きをコントロールしながら、リズムよくおこなうようにしましょう。

左右(前額面)の動的ストレッチ

動く関節 股関節、膝関節、足関節、肩関節、肩甲帯、脊柱
動く筋肉 内転筋群、大殿筋、大腿四頭筋、ハムストリング、三角筋、僧帽筋

【やり方】

  1. 両手を頭の上でクロスさせ、足を開きつま先を外側に向ける
  2. ひざを曲げて片側に体重を移動させながら、腕を左右に大きく開く
  3. 元の位置に戻り、同じように反対側へ体重を移動させる
  4. 左右交互にリズムよく繰り返す

監修者:坂詰

左右への体重移動に合わせて、ひざの屈伸と股関節の開き(外転・内転)を繰り返す動きです。

片側のひざを曲げて反対側の脚を伸ばす動作を交互におこなうことで、内ももやお尻まわりの可動域を広げられます。

横方向の動きは日常生活では少ないため、意識的に取り入れることで股関節の動きの幅が広がります。

【注意点】

  • 足を開き、つま先を外へ向ける
  • 頭上で両手をクロスさせる
  • 体重移動の際は、肩のラインは平行にする

足を開き、つま先を外へ向ける

頭上で両手をクロスさせる

体重移動の際は、肩のラインは平行にする

検証者:吉田

最初は体重移動させるときに、上半身も一緒に傾いてしまいがち。肩のラインを平行に保つ意識をすることで、内ももや股関節まわりの伸びもより感じやすくなりました。

また、足幅が狭くなると動きが小さくなるため、股関節の可動域を広げることで左右の切り替えもスムーズになりました。

監修者:坂詰

体重移動の際に上半身が傾くと、股関節の動きが引き出しにくくなります。また、つま先を外に向けて足幅をしっかり確保することで、股関節の外転・内転の動きを出しやすくなります。

動きを大きくしながらも、姿勢を崩さずコントロールすることがポイントです。

ひねり(水平面)の動的ストレッチ

動く関節 股関節、膝関節、足関節、肩関節、肩甲帯、脊柱
動く筋肉 腹斜筋、脊柱起立筋、大殿筋、ハムストリング、三角筋、広背筋

【やり方】

  1. 足を肩幅程度に開き、両手を肩の高さで広げる
  2. 股関節を締めるイメージで、下半身からひねる
  3. 下半身の動きに連動するように、上半身と腕もひねる
  4. 元の姿勢に戻る
  5. 反対側も同様におこなう
  6. 左右交互にリズムよく繰り返す

監修者:坂詰

下半身のひねりに合わせて、体幹と上半身を連動させる回旋動作です。股関節から動きをスタートさせることで、全身を使った自然な回旋動作を引き出せます。

体幹の回旋は日常生活では可動域が小さくなりやすいため、動的ストレッチで大きく動かすことがポイントです。

横方向の動きは日常生活では少ないため、意識的に取り入れることで股関節の動きの幅が広がります。

【注意点】

  • 身体をひねる際に股関節を締める
  • 下半身の動きに合わせて腕を大きく動かす

身体をひねる際に股関節を締める

下半身の動きに合わせて腕を大きく動かす

検証者:吉田

ひねる動きで腕を主動で動かすと、下半身との連動が途切れやすく感じました。股関節から動きを始める意識を持つことで、自然と上半身と腕がついてくる感覚が出てきます。

監修者:坂詰

ひねる側の足のつま先を正面に向けた状態を保つことで、股関節が締まりやすくなります。

また、上半身に力が入りすぎるとスムーズな回旋が妨げられるため、リラックスした状態で下半身の動きに上半身を連動させることがポイントです。

動的ストレッチ(ダイナミックストレッチ)の注意点

動的ストレッチは運動前の準備として有効な一方、反動や勢いが強過ぎると関節や筋肉へ急な負荷がかかり、ケガのリスクが上がりやすい。

安全性を優先し、可動域は小さめから開始して段階的に広げるのがおすすめ。痛みが出る動きは中止し、目的部位へ適切に負荷が乗るフォームでおこなう。

動的ストレッチの注意点

注意点 内容
反動をつけすぎない 勢いをつけすぎると関節や筋肉に急な負荷がかかりやすい。最初は小さな動きから始め、徐々に可動域を広げていく
痛みが出る動きは中止する 違和感や痛みがある状態で続けるとケガにつながるリスクが高まるため、無理におこなわない
目的部位を意識して動かす 動きをこなすだけでなく、どの関節・筋肉を動かしているかを意識することで、ウォーミングアップ効果が高まりやすい

動的ストレッチ(ダイナミックストレッチ)に関するQ&A

ラジオ体操は動的ストレッチとしておすすめ?

A. ラジオ体操もおすすめ。種目に応じた動的ストレッチも組み合わせよう。

監修者:坂詰

ラジオ体操は全身をバランスよく動かす、典型的な動的ストレッチです。とくに運動習慣がない人や、軽い運動前のウォーミングアップとしては取り入れやすい方法です。

ただし、筋トレや競技前は目的に応じた動きの準備が重要になるため、ラジオ体操だけで終わらせず、使う関節や筋肉に合わせた動的ストレッチを追加することをおすすめします。

動的ストレッチ専用のマシンはおすすめ?

A. マシンの動的ストレッチもおすすめ。全身の連動性は出にくいデメリットも。

監修者:坂詰

マシンは1つの関節にターゲットを絞って動かすものがほとんどです。動作が一部分になる分、実際の運動に近い全身の連動性は出にくくなります。

運動前の準備としては、自重で全身を連動させる動きをベースにし、必要に応じてマシンを補助的に使う形が取り入れやすいです。

動的ストレッチで筋トレ効果は期待できる?

A. 動的ストレッチ自体では筋トレ効果は期待できない。

監修者:坂詰

動的ストレッチの主な目的は筋肉を鍛えることではなく、関節の可動域と動作の質を高めることです。そのため、筋肥大や筋力向上を直接狙うものではありません。

ただし、事前に動的ストレッチを取り入れることで関節が動きやすくなり、狙った筋肉にしっかり刺激を入れやすくなります。結果として、筋トレの効果を引き出す準備としては非常に重要な役割を担います。

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