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毎日スクワットするのは効果ある?続けるコツ・メニュー・回数を解説!

「スクワットを毎日するのは逆効果」と聞いたことがある人も多いはず。実際に効果があるかどうか、どのようなメリットやデメリットがあるか知っているだろうか?

この記事では、おすすめのスクワットメニューをはじめとし、目的別の組み合わせメニューや回数の目安などを紹介する。効果的におこなうためのコツや注意点も紹介するのでぜひチェックしてみて。

この記事の監修者

中野ジェームズ修一さん

フィジカルトレーナー

アメリカスポーツ医学会認定運動生理学士として、運動の大切さを広める活動を行っている。2014年からは青山学院大学駅伝部のトレーナーも務めており、東京神楽坂にある会員制パーソナルトレーニング施設「CLUB100」で一般の方やアスリートを指導。「科学的根拠に基づき、必ず結果を出す」が合い言葉で熱意のある指導を常に心がけている。

目次

毎日スクワットはダイエットにおすすめ!

毎日スクワットが「ダイエットをしたい人」と「太るのを予防したい」人におすすめ。理由としては、筋肉量」と「血糖値」が関係する。

下半身の筋肉は身体全体の筋肉量の約6~7割を占める大きな筋群。大きな筋肉を動かすことで、より効率的なエネルギー消費が期待できる。また、食後60~90分後にスクワットをおこなうことで摂取した糖質を筋肉で消費できるため、血糖値上昇の抑制につながる。

食後の血糖値上昇は長時間続くと余分な糖質が体脂肪として蓄積される。そのため、食後60~90分後に低負荷のスクワットをおこなうことで、摂取した糖質が体脂肪として蓄積されることを防げる。体脂肪の蓄積を予防したい人は、糖質を含む食事やデザートを摂取したあとにスクワットを取り入れてみよう。

下半身の筋肉量は20歳を過ぎると年間約1%ずつ減少していく傾向にあり、高齢になるにつれて足腰は弱くなっていきます。鍛えることで筋肉量が増え、基礎代謝の向上や食後血糖値の上昇抑制効果が期待でき、体重管理にもつながります。毎日スクワットを取り入れることは、とくに普段から糖質や甘いものを頻繁に摂取する習慣がある人におすすめです。

筋肥大が目的の人には逆効果って本当?

筋肉はトレーニングによって筋線維が傷つき、その傷を修復する過程で成長する。そのため筋肥大が目的の場合は、毎日スクワットをおこなうのではなくトレーニングと休息をバランスよく組み合わせるのがおすすめ。

高い負荷で少ない回数、週2〜3回の頻度を目安におこなおう。

筋肥大が目的ならば、毎日おこなうのはおすすめしません。筋肉量を維持・向上させるためには、適度に強度の高いトレーニングを週2~3回おこなうのが基本と考えるとよいでしょう。

毎日のスクワットで期待できる4つの効果

効果 ポイント
基礎代謝が向上する
  • 全身の筋肉の約6~7割を占める下半身の筋肉
  • 基礎代謝が向上することで、安静時のカロリー消費量が増加し、平常時でも脂肪を燃焼しやすくなる
下半身の筋力が増えて引き締まる
  • 大腿四頭筋やハムストリングス、大殿筋など下半身の大きな筋群を刺激でき、下半身全体の筋力アップが期待できる
  • 運動パフォーマンスの向上や座る、立つといった日常生活における動作の改善、下半身の印象アップにつながる
体幹が強化される
  • 正しい姿勢をキープするために体幹が必要
  • トレーニングする中で脊柱起立筋や腹直筋などの体幹の筋肉が強化されるため、バランス能力の向上や姿勢の改善が期待できる
ボディラインや姿勢が美しく整う
  • 太もも、お尻、ウエストラインなどが引き締まり、美しいボディラインづくりにつながる
  • 体幹が強化されることで正しい姿勢をキープする力がつくため、猫背や反り腰などの改善が期待できる

毎日スクワットを続ける2つのコツ

  • 目標とスケジュールを正しく設定する
  • 自分が続けやすい負荷設定を見つける

目標とスケジュールを正しく設定する

毎日スクワットを継続するためには、適切な目標設定が重要。無理な目標を立てるのではなく、可能な範囲で目標を設定しよう。

また回数や頻度などを具体的に設定するのもポイント。効果が表れるまでには3〜6ヵ月程度の期間がかかるため、体重や体脂肪率などの数値にとらわれるのではなく、目標をどのくらい達成できたか、きちんとおこなえているかに注目し、モチベーションをキープしよう。

トレーニングをおこなう日など計画をカレンダーや手帳に記録するのがおすすめです。

効果は短期間で表れるものではないので、数値に振り回されずできたことに目を向け、長期的な視点で取り組むことが重要です。コツコツと継続することが重要で、気づいたころには目標に近づいているというのが理想的です。

もし目標の達成率が50%程度の場合、設定した目標のレベルが高すぎる可能性があるため、次の月は目標を調整することを検討してみましょう。

自分が続けやすい負荷設定を見つける

効果を得るためには、継続が重要。そのためには、無理なく毎日続けられる負荷の設定がポイントに。女性の場合は低い負荷で回数を多く、男性で筋肉の成長を実感したい場合は高い負荷で回数を少なくおこなうのがおすすめ。

脚が太くなるという誤解から女性の場合は高負荷のトレーニングを避ける人も多いですが、とくにダイエットを目的としている人は低負荷で回数を多めにおこなうのがおすすめです。

一方で、男性はしっかり負荷をかけて筋肉が成長しているか気になる人も多いと思います。その場合は高い負荷でおこなうとよいでしょう。

【ダイエット目的】おすすめのスクワット2選

  • スモウスクワット
  • フロントランジ

スモウスクワット

【やり方】
  1. 脚を肩幅に開き、つま先を大きく外側に向ける
  2. 背筋を伸ばした状態で、両腕を胸の前に伸ばし、手のひらを合わせる
  3. 両腕を左右に開きながらゆっくりと腰を落として、もとの位置にもどる
ケガのリスク 低い傾向
実施できる場所 自宅・ジム
器具・設備 なし
鍛えられる部位 内転筋・大臀筋・大腿四頭筋・ハムストリングス
負荷の調整 可能

低負荷から始められる「スモウスクワット」は、負荷をかける際はペットボトルなどの重りを持っておこなうのもおすすめです。

最低でも2キログラムの重りを持つことで普段のスクワットでうける刺激以上の負荷をかけられます。

フロントランジ

【やり方】
  1. 脚を肩幅に開き、つま先は前に向ける
  2. 胸を張って背筋を伸ばした状態で、両手を頭の後ろに添える
  3. 片脚を前に踏み出し、太ももが床と平行になるまで腰を落とす
  4. ゆっくりもとの位置にもどる
ケガのリスク 低い傾向
実施できる場所 自宅・ジム
器具・設備 なし
鍛えられる部位 大腿四頭筋・大臀筋・ハムストリングス
負荷の調整 可能

「スモウスクワット」に慣れてきたら、「フロントランジ」に挑戦しましょう。片脚でのトレーニングとなるため負荷が増加しますが、臀部への刺激が強いのが特徴のため、ヒップアップ効果が期待できます。

また、姿勢維持のために背筋も使用するため、姿勢改善効果も期待できます。脚痩せのみを目的とした部分痩せは難しいものの、全身の筋力向上とバランスの取れたボディメイクづくりにつながります。

【筋肥大目的】おすすめスクワット2選

  • シングルレッグスクワット
  • シングルレッグキングデッドリフト

シングルレッグスクワット

【やり方】
  1. 両脚を腰幅に開いて立ち、片脚を後ろに1歩分下げて腰をおろす
  2. 後ろの脚はつま先立ち、両手は床につけて前方の脚に体重を乗せる
  3. 前方の足裏で床を押すようにして、後方のひざを伸ばして立ち上がる
  4. もとの位置に戻る
ケガのリスク 低い傾向
実施できる場所 自宅・ジム
器具・設備 なし
鍛えられる部位 大腿四頭筋・大臀筋・体幹筋群
負荷の調整 可能

脚の筋肉量を増やすのに効果的なトレーニングです。椅子を使用すると安定性を確保しながら、片脚での高強度なトレーニングもおこなえます。

シングルレッグキングデッドリフト

【やり方】
  1. 両脚を腰幅に開いて立ち、片脚を後ろに1歩分下げて腰をおろす
  2. 後方の脚を床から離し、前方の脚に重心を移動させ、ひざを伸ばしてゆっくりと立ち上がる
  3. ゆっくりともとの位置に戻る
ケガのリスク 低い傾向
実施できる場所 自宅・ジム
器具・設備 なし
鍛えられる部位 ハムストリングス・大臀筋・脊柱起立筋
負荷の調整 可能

とくに腰回りの筋肉を重点的に鍛えられるトレーニングです。高負荷のトレーニングとなるため、筋肥大効果も期待できます。

スクワットをおこなう際の回数

目的 回数・時間 ポイント
ダイエット目的 10~15分を目安に動き続ける
  • 過度な負荷をかけず継続して身体を動かし続ける
  • 運動の種類を変更しながら続ける
筋肥大目的 1セット12〜13回・3セット
  • セット間の休憩は90秒目安

【ダイエット目的】スクワットと組み合わせたいトレーニング

  • 脂肪を燃焼する有酸素運動
  • 胸を鍛えるプッシュアップ
  • 背中を鍛えるローイング

脂肪を燃焼する有酸素運動

脂肪燃焼に効果的な有酸素運動。有酸素運動でエネルギーを多く消費してしまうと筋肉量が減少する可能性があるため、基本的には筋トレとは別の日におこなうようにしよう。ただし、初心者の場合は同日おこなっても問題ない。

初心者は同じ日に両方おこなってもよいものの、ある程度経験を積んできたら別日に分けておこなうことが好ましいです。

たとえば、月曜日は筋トレ、火曜日は有酸素運動というように分けておこなうことで、より効果的なトレーニングとなるでしょう。

胸を鍛えるプッシュアップ

【やり方】
  1. 床にひざをつき、手のひらを肩幅に開き床につける
  2. ひざを床から離し、頭からかかとまでは一直線
  3. ひじを曲げながら身体を下ろし、肩とひじの位置が平行になるくらいのところまで下げる
  4. 両手で床を押してもとの位置に戻る
ケガのリスク 低い傾向
実施できる場所 自宅・ジム
器具・設備 床マット
鍛えられる部位 大胸筋・上腕三頭筋
負荷の調整 可能

背中を鍛えるローイング

【やり方】
  1. マシンに座り、足の裏をフットプレートにしっかりとつける。ひざは軽く曲げ、背筋を伸ばす
  2. 息を吐きながら、ハンドルを胸の下あたりまで引き寄せる
  3. 息を吸いながら、ゆっくりとハンドルを元の位置に戻す
ケガのリスク 低い傾向
実施できる場所 ジム
器具・設備 ローイングマシン
鍛えられる部位 広背筋・僧帽筋・菱形筋
負荷の調整 可能

【筋肥大目的】スクワットと組み合わせたいトレーニング

  • 柔軟性を高めるストレッチ
  • 沈み込みウォーキング
  • サイドランジ

柔軟性を高めるストレッチ

スクワットは脚を鍛えるトレーニング。大腿前部、大腿後部(ハムストリングス)、大殿筋など、主に下半身の筋肉群にアプローチするストレッチをおこなうのがおすすめ。

大腿四頭筋を意識したかかとを背中に近づけて身体をひねるストレッチ

背筋を伸ばして胸とひざを近づける大臀筋ストレッチ

ひざを伸ばしてつま先を持ち、太もも裏ストレッチ

ストレッチは取り入れたほうが効果的ではありますが、おこなわないと直接的なマイナスになるわけではありません。

優先順位は運動のほうが上なので、トレーニング時間を削るほどストレッチに時間をかける必要はなく、最初は基本的なストレッチを手軽におこなうところから始めましょう。

沈み込みウォーキング

【やり方】
  1. 両脚を腰幅に開いて立ち、つま先は前方に向ける
  2. 右脚を一歩前に出し、太ももが床と平行になるまで腰を落とす
  3. 右脚に重心を移動させながらひざを伸ばして立ち上がる
ケガのリスク 低い傾向
実施できる場所 自宅・ジム
器具・設備 なし
鍛えられる部位 大臀筋・大腿四頭筋
負荷の調整 可能

サイドランジ

【やり方】
  1. 両脚を肩幅に開いて立つ
  2. 腕を前後に振りながら、横方向に左脚を移動させ、太ももが床と平行になるまで腰を落とす
  3. 左脚で床を蹴るようにしてもとの位置に戻る
ケガのリスク 低い傾向
実施できる場所 自宅・ジム
器具・設備 なし
鍛えられる部位 内転筋・大臀筋・中臀筋
負荷の調整 可能

横方向への動きを加えることで、前後・左右のバランスの取れたトレーニングになります。

「サイドランジ」は異なる方向への運動のため、同一の関節への負担が過度にかかるのを防げます。

毎日スクワットに関するQ&A

毎日続けても筋肉が疲労しすぎることはない?

A.毎日しても問題ない

適切な強度で継続的におこなう場合は、過度な筋肉疲労を心配する必要はありません。毎日おこなう場合は消費エネルギー量を増やすことが主な目的であるものの、徐々に筋肉が強化され疲労を感じにくくなるでしょう。

何日くらい続けると効果を実感できる?

A.3ヵ月程度

スクワットを継続的におこなった場合、効果を実感するまで3ヵ月程度の期間が必要です。数値やからだの変化が少しずつ表れ始めるタイミングも同様です。

朝と夜、どの時間帯におこなうのがおすすめ?

A.糖質摂取後がおすすめ

朝食後、昼食後、夕食後など、糖質を摂取したあとのタイミングでおこなうのがおすすめです。また、とくに夜は食事のボリュームが増え血糖値が上がりやすいタイミングです。

毎日スクワットをはじめて体重が増えた場合はどう対処すべき?

A.体重の数値だけで判断しないように注意

体脂肪量が減少し筋肉量が増加すると、体重はあまり変化しないか増加傾向になることが多いです。とくに下半身は大きな筋肉が多く存在するため、筋肉量が増えると体重は上昇しやすい傾向にあります体重が変化しないか若干の増加、筋肉量増加、体脂肪量が減少するという変化が理想的です。

反対に、急激に体重が減少した場合は、筋肉量が減少している可能性が高いため、トレーニング方法や食事内容の見直しをおこないましょう。

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