疲労感は、飲み物で水分や栄養素を補うことで軽減をサポートできる場合がある。
ただし、疲れの原因は睡眠不足や栄養バランスの乱れ、運動不足、ストレス、体内の酸化などさまざまなため、飲み物だけに頼らず生活習慣全体を整えることが重要。
この記事では、疲労のメカニズムや日常生活で疲れがたまる原因、疲労回復を支える栄養成分、コンビニなどでも手軽に選べる飲み物、抗酸化成分との関係を紹介。
この記事の監修者

古谷 彰子さん
博士(理学) 管理栄養士

益子 雅笛さん
こころとからだのケアクリニック人形町 院長
精神保健指定医、心療内科・精神科専門医、内科医・産業医として幅広く活躍。心身の両面からアプローチする診療を大切にし、患者一人ひとりに寄り添うていねいな医療を実践。内科医や産業医としての経験も活かし、セルフケアの普及にも力を注いでいる。
この記事の検証者

糸井 朱里さん
Welluluライター
普段は自炊が多く、野菜を中心にしたヘルシーな食生活をこころがけている。朝昼晩の3食をしっかり食べているが、仕事の都合で食べる時間がズレることもおおく、日によっては夜遅い夕食をとる日も。
疲労回復は飲み物(ドリンク)だけで足りる?即効性はある?

飲み物によって疲労感を軽減したり、不足している栄養素を補ったりすることは可能。ただし、飲み物だけで疲労の原因を解消することはできない。
疲労の原因は、睡眠不足や栄養バランスの乱れなど多岐にわたり、人によっても異なるため、飲み物だけに頼るのではなく、栄養バランスや生活習慣を見直し、自分に合った方法を見つけることが大切。

監修者:古谷
飲み物は、水分補給や不足しがちな栄養素を手軽に補える点で、疲労対策の選択肢の1つとして役立ちます。
ただし、疲労の本質的な原因はエネルギー代謝の乱れや自律神経の疲弊、酸化ストレスの蓄積など多岐にわたるため、飲み物による補給はあくまで「サポート」と位置づけると◎
とくに「いつ食べるか」という食事のタイミングは、体内時計とも深く関わっています。朝食でタンパク質と糖質をしっかり摂り、夜は消化に負担のかからない食事にするなど、時間を意識した食生活も、疲労をためにくい身体づくりに役立ちます。
疲れと疲労回復のメカニズム
「疲労の感じ方や原因」には個人差があり、ある人にとってはひどく疲れる行為でも、別の人にとっては心地よいと感じることもある。
近年の研究では、疲労のおもな原因は「自律神経中枢の疲弊」と「酸化ストレス」にあることもわかってきているものの、その他の細かいメカニズムはまだ研究段階にあるのも事実。
だからこそ、何をすれば疲れるという一概な答えはなく、自分自身の疲れの原因やパターンを把握しておくことが重要になる。
また、体力はスマートフォンのバッテリーと同様に、身体や脳を使えば必ず消耗するものであり、それ自体は正常な反応。ただし、回復の時間が足りない状態でそのまま活動をすると疲労が溜まってしまう。
逆に③の休養の部分で100%の状態まで休養を取れると、疲労が回復して良い状態で活動を再開できる。

日常生活における疲れの原因

- 睡眠不足
- 栄養不足
- 運動不足
- 適切な休息が取れていない
- ストレス
- 体内の酸化
睡眠不足

睡眠中は成長ホルモンが分泌され、細胞の修復や疲労物質の排出などがおこなわれており、睡眠時間が不足すると、成長ホルモンが十分に分泌されず、身体の修復や脳の疲労回復が追いつかなくなる。
また、脳は身体の司令塔として体内のあらゆる器官をコントロールしているため、睡眠不足で脳の働きが低下すると、「集中力や注意力の低下」「身体のだるさや疲れやすさ」「身体的パフォーマンスの低下」など、さまざまな悪影響を及ぼす。
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、成人の場合「少なくとも6時間以上の睡眠」を推奨している。

監修者:益子
睡眠不足により、脳の情報処理能力の低下や眼精疲労を引き起こし、「一時的に視野が狭くなる」「思考力や判断力が低下しネガティブ思考になりやすい」「イライラしやすくなる」ことも報告されています。
睡眠が足りていないときは無理をせずに、30分以内の昼寝をしたり、目をつむって呼吸を整えたりして気持ちを落ち着かせるなど、こまめに休憩を取るようにしましょう。
栄養不足

疲れやすさの背景には、単なるエネルギー不足ではなく、栄養バランスの乱れが関係していることも。
食事量は足りていても、ビタミンやミネラルなどが不足していると、摂取した栄養素を効率よく代謝できずエネルギーに変換できない。その結果、疲れやすくなったり、疲労感が抜けなかったりという状態に陥ってしまう。
とくに糖質・脂質・タンパク質をエネルギーとして利用する際に欠かせないのがビタミンB群で、なかでもビタミンB1は糖質の代謝に深く関わっている。
また、タンパク質は筋肉だけでなく、神経伝達物質やホルモンの材料にもなる重要な栄養素。不足すると身体の修復や回復が進みにくくなり、疲れを引きずりやすくなる。

監修者:古谷
タンパク質に含まれるトリプトファンは、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの材料にもなります。
このセロトニンは夜になると睡眠ホルモンであるメラトニンに変化するため、体内時計をきちんと整え、夜にしっかりと眠るためには朝食でしっかりタンパク質を摂取しておくことが大切。
睡眠中は疲労回復に関わる成長ホルモンが分泌されるので、「朝のタンパク質→夜の良質な睡眠→疲労回復」という好循環が生まれやすくなります。
運動不足

普段から「運動をする習慣がない」「座っている時間が長い」と、血のめぐりが悪くなり、「酸素や栄養が全身に行き渡りにくくなる」「老廃物が排出されにくくなる」ことから、結果的にさまざまな不調の原因になる。
こまめに身体を動かしたり、エスカレーターではなく階段を使用したりするなど、日常生活のなかで気軽にできそうなことから始めてみよう。

監修者:益子
おすすめは朝の軽い運動です。朝に光を浴びることで脳が「朝だ」と認識し、「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの分泌が活性化します。それから約14~16時間後に「睡眠ホルモン」であるメラトニンに変換され、夜に自然な眠気が訪れるようになっています。
ただし、朝に時間が取れない・身体に合わないという場合は、無理に朝にこだわらなくてもOK。ライフスタイルに合わせて、取り入れやすい時間帯と内容を選ぶことが、継続のコツです。
適切な休息が取れていない

身体や脳に負荷がかかり続けると、疲労の回復が追いつかずに疲労がどんどん蓄積され、少し休んだだけでは、疲れが抜けきらなくなってしまう。
そのため、疲れたら休むのではなく、疲れる前にこまめに休憩を取ることが大切。たとえば、1時間作業したら5分休むなど、決まった時間になったら作業の途中でも休むようにしよう。
また、休憩中にスマホの画面を見ていると、脳や目が休まらないので、ストレッチをしたり散歩をしたりするなど、軽く身体を動かして身体をリフレッシュさせるのがおすすめ。
ストレス
ストレスとは、自分が心地よくいられる状態に対して、外部から何らかの力が加わり「本来の自分でいられなくなる」状態を指す。
「ストレス = 身体に悪い」というイメージがあるが、一時的なストレスは、やる気や活力につながることもある。
ただし、急激なストレスやストレスが慢性的に続くと、自律神経のバランスが乱れて、さまざまな不調を引き起こしやすくなる。
また、ストレスを感じた際に事実以上のことを想像して悪い方向に考えてしまう「考え方の癖」にも意識を向けることが大切。
たとえば、仕事上で注意を受けただけなのに「この人は自分のことが嫌いなのではないか」と捉えてしまうなど、ストレスをどのように解釈するかによっても、心理的な負担は違ってくる。

監修者:益子
人には、できごとに対して瞬間的に頭に浮かぶ考えやイメージ(自動思考)があります。
自分の意志とは関係なく反射的に湧き出るため、無意識に自分の考え方の癖に従って解釈してしまい、そのような物事の捉え方が感情や行動につながることになります。
「自分がどのような状況でどのように考えがちなのか」というパターンを把握しておくことで、苦手な場面への対処法を事前に準備できるようになり、ストレスに向き合いやすくなります。
体内の酸化

活性酸素はエネルギーを生み出す過程で自然に発生するもので、免疫細胞が細菌やウイルスを攻撃するために必要不可欠なもの。しかし、体内で過剰になると、細胞や組織を傷つけ、疲労感を強める要因になる。
とくにストレスや睡眠不足、紫外線、喫煙や過剰なアルコール摂取、激しい運動などは、体内の活性酸素を増やしやすい。
こうした負荷が重なると、身体の回復が追いつかず、疲れが蓄積し、慢性的なだるさにつながることもある。
酸化ダメージの対策として意識したいのが、抗酸化成分の摂取。ビタミンCやビタミンE、カロチノイド、アスタキサンチンやポリフェノール、イミダゾールジペプチド、ルテインなどは、活性酸素によるダメージを抑え、身体の回復を支える成分として知られている。
こうした抗酸化成分を取り入れることで、酸化による疲労の蓄積を防ぐことも期待できる。

監修者:古谷
抗酸化作用のある成分を取り入れることは、酸化による疲労の蓄積を防ぐうえでも有効と考えられます。
厳密には、抗酸化成分が身体のダメージに直接働きかけるわけではなく「ダメージを抑えて回復しやすい状態を保つ」というイメージが近いです。
無理のない範囲で継続して取り入れていけるといいですね。
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そこで注目したいのが、鶏むね肉やマグロの尾びれ部分に豊富に含まれる成分「イミダゾールジペプチド」。ヒト臨床試験において疲労感の軽減に有用性があることが実証されており、日常的な作業による疲れを感じている人への効果も確認されている。
イミダゾールジペプチドは、疲れたときだけに摂取するより、毎日継続して摂ることがポイント。2週間ほど続けることで実感を得やすくなり、毎日の疲れをサポートしてくれる。
疲れが気になりだしたら、普段の生活に取り入れてみて。
疲労回復に必要な栄養成分

- ビタミンB群
- クエン酸
- アミノ酸(タンパク質)
- イミダゾールジペプチド
ビタミンB群
ビタミンB群は、疲労回復においてとくに重要な栄養素。
糖質や脂質、タンパク質をエネルギーとして使用するには、体内で「アセチルCoA」に変換する必要があり、この過程で必要となるのがビタミンB群。

つまり、ビタミンBが不足すると、メインの栄養素をとっていてもエネルギーとして使われにくくなる。その結果、「しっかり食べているのに疲れやすい、だるさが抜けない」といった状態に陥りやすくなる。
また、ビタミンB群はそれぞれが連携しながらエネルギー代謝を支えているため、特定のビタミンBを意識するのではなく、全体をバランスよく摂ることが大切。
【ビタミンBを含む食品の例】
- 豚肉
- レバー(豚・牛・鶏)
- 大豆製品
- 卵
クエン酸
クエン酸は柑橘類や梅製品に多く含まれる成分。エネルギー産生に関わる「クエン酸回路」の中で使われるが、クエン酸そのものが直接エネルギー産生を高めるわけではなく、体内の代謝をスムーズに進めるサポート役として働いている。

また、クエン酸には「キレート作用」があり、鉄やカルシウム、マグネシウムなどのミネラルと結びついて、身体に取り込みやすくする働きがある。その結果、エネルギー代謝に必要なミネラルを効率よく利用することができ、疲労の軽減や活性酸素の発生を抑える効果が期待できる。
クエン酸の酸味は、唾液や胃液の分泌を促す働きもある。味覚を刺激して食欲を増進させたり、消化を助けたりするため、疲労時の栄養補給を支えやすくなる。

監修者:古谷
クエン酸は1日あたり2〜5g程度を目安に、こまめに摂取するのがおすすめです。
一度に大量に摂るより、食事や間食のタイミングで少量ずつ取り入れるほうが、疲労感の軽減につながりやすいとされていますよ!
アミノ酸(タンパク質)

タンパク質は20種類のアミノ酸で構成されており、筋肉・神経伝達物質・ホルモンなどの材料になる。身体の機能を幅広く支えており、代謝の流れの中でエネルギー産生にも利用される。
肉・魚・卵・大豆製品などの良質なタンパク質を食事に取り入れることで、アミノ酸だけでなく、ほかの栄養素も一緒に補うことができる。
食事でしっかりとタンパク質を摂取するのが難しい場合は、アミノ酸のサプリメントを補助的に取り入れるのも1つの方法。

監修者:古谷
タンパク質は一度に大量に摂っても体内で利用できる量に限りがあるため、3食に分けてこまめに摂取するのがおすすめです。目安は1食あたり手のひら1枚分程度(約20g)です。
とくに朝食でのタンパク質摂取は重要です。朝にトリプトファンを含むタンパク質(卵、納豆、ヨーグルトなど)を摂ることで、日中はセロトニン、夜にはメラトニンが作られやすくなり、夜の睡眠の質が高まります。
また、運動後30分以内に糖質と一緒にタンパク質を摂ると、筋肉の修復と疲労回復が効率的に進みます。
牛乳やヨーグルト、卵かけご飯、おにぎり+ゆで卵など、身近な組み合わせからトライしてみましょう!
イミダゾールジペプチド

イミダゾールジペプチドは、鶏むね肉に多く含まれるアミノ酸化合物。
継続的な摂取によって疲労感の軽減に効果があることが科学的研究で示されており、抗酸化作用によって活性酸素による細胞や脳へのダメージを抑え、疲労の根本原因にアプローチできる成分として注目されている。
また、疲労の真の原因は脳(自律神経中枢の酸化)にある、という研究結果も報告されており、その研究では、自律神経中枢を酸化ストレスから守る力が一番強いのがイミダゾールジペプチドという結果が得られた。
イミダゾールジペプチドの抗酸化作用の効果は、2週間程度の継続摂取で効果が現れやすいとされており、日常の食事で取り入れつつ、飲料やサプリメントで補うのも有効な方法。

監修者:古谷
イミダゾールジペプチドは、もともと人の体内にも存在する成分です。しかし、疲労やストレスによって消費されやすく、体内だけでは十分に補いきれない場合もあります。
鶏むね肉のほか、マグロやカツオなどの回遊魚にも多く含まれるので、食事に積極的に取り入れてみてください。
なお、疲れを感じたときに単発で摂取するのではなく、継続して摂取することで効果を感じやすくなります。
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イミダゾールジペプチドは、疲れたときだけに摂取するより、毎日継続して摂ることがポイント。2週間ほど続けることで実感を得やすくなり、毎日の疲れをサポートしてくれる。
疲れが気になりだしたら、普段の生活に取り入れてみて。
【コンビニで購入できる】疲労回復をサポートする飲み物6選
疲労回復をサポートする飲み物には、さまざまな種類がある。栄養補給を目的としたものから、水分や電解質の補給に向いたドリンク、カフェインによって一時的に気分を切り替えやすいものまで特徴はさまざま。
コンビニなどで手軽に購入できるものも多いため、シーンや体調に合わせて選び分けることが大切。
- お酢
- スポーツドリンク
- コーヒー・緑茶・紅茶
- 野菜ジュース・フルーツジュース
- 豆乳
- 牛乳
お酢

お酢の主成分である酢酸は、エネルギー代謝に関わる成分。疲労回復をサポートする栄養素として知られている。
【酢に含まれる主な栄養素】
- 酢酸
- クエン酸
- アミノ酸
- カリウム
また、酢酸には血糖値の上昇をゆるやかにする働きもある。血糖値の急な変動はだるさや眠気につながりやすいため、これを抑えることで疲れにくい状態を保ちやすくなる。
お酢は酸味が強いため、そのままでは飲みにくい場合が多い。水や炭酸水で割ると飲みやすく、日常に取り入れやすい。より手軽に飲むなら、コンビニなどで購入できる飲用酢やお酢ドリンクがおすすめ。

監修者:古谷
酢は飲み物以外でも、日常の食事に取り入れやすい食材です。サラダのドレッシングに使ったり、酢の物として常備菜にしたり、肉や魚を煮るときに少量加えると、肉が柔らかくなり風味もアップします!
また、酢飯やマリネ、ピクルス、もずく酢なども手軽でおすすめです。お酢の主成分である酢酸は沸点が118℃と熱に比較的強いため、煮物に使っても働きが大きく損なわれにくいといわれています。
ただし、高温の炒め物などで長時間加熱すると揮発しやすいため、炒め物に使う場合は仕上げに加えるのがおすすめです。
なお、空腹時に原液を飲むと胃に刺激が強いため、必ず水や炭酸水で5倍以上に薄めるか、食事と一緒に取り入れることが大切です。1日の目安量は大さじ1杯(15ml)程度といわれていますが、体調に応じて調整しましょう。

検証者:糸井
酢酸が疲労回復に役立つということなので、ドレッシングに使ったり、肉の炒め物の味付けに使ったりして、日常的に摂取するとよさそうです。
ドリンクタイプのお酢は、酸味がほどよくマイルドなので飲みやすかったです。
スポーツドリンク

スポーツドリンクは、水分とともにナトリウムやカリウムなどの電解質を効率よく補給できる。とくに大量に汗をかいたときや発熱時などには役立つ。
一方で、糖質も多く含まれているため、日常的な水分補給として飲み続けると糖質の取り過ぎにつながりやすい。疲労回復のために習慣的に飲むというより、運動後や脱水気味のときの補給用と考えるのが基本。
糖質量を調整したい場合は、粉末タイプを水で薄めて濃さを調整する方法もある。用途に応じて取り入れ方を工夫したい。

監修者:古谷
ポカリスエットはナトリウム量が比較的多く、発汗量が多い場面や脱水が疑われる場面での補給に向いています。一方でアクエリアスはやや糖質量が控えめで、日常的な運動や軽めのトレーニングでも取り入れやすい特徴があります。
ただし、どちらも糖質を含むため、運動をしていない日常の水分補給として常用すると、糖質の摂りすぎにつながります。普段の水分補給は水やお茶を基本とし、スポーツドリンクは「汗をかいた時の特別な飲み物」と位置づけるのがおすすめです。

検証者:糸井
ポカリスエットとアクエリアスはどちらも同じようなものと思っていましたが、栄養成分表を見てみると、カロリーやミネラルの量に違いがあることがわかりました。
どちらもしっかりとした味があり、日常的に喉が渇いたときに飲むというよりは運動時のミネラル摂取として取り入れるのがよさそうです。
| 栄養成分(項目) | ペットボトル100mlあたり |
| エネルギー | 25kcal |
| タンパク質 | 0g |
| 脂質 | 0g |
| 炭水化物 | 6.2g |
| 食塩相当量 | 0.12g |
| カリウム | 20mg |
| カルシウム | 2mg |
| マグネシウム | 0.6mg |
【アクエリアス】
| 栄養成分(項目) | ペットボトル100mlあたり |
| エネルギー | 18kcal |
| タンパク質 | 0g |
| 脂質 | 0g |
| 炭水化物 | 4.6g |
| 食塩相当量 | 0.1g |
| カリウム | 9mg |
| マグネシウム | 1.2mg |
| イソロイシン | 1mg |
| バリン | 1mg |
| ロイシン | 0.5mg |
コーヒー・緑茶・紅茶

コーヒー・緑茶・紅茶に含まれるカフェインには、眠気や疲労感を一時的に感じにくくする作用がある。気持ちがすっきりとすることで疲れが取れたような感覚になるかもしれないが、カフェインは疲れを根本から回復させてくれるわけではない。
【100mlあたりのカフェイン量】
- ホットコーヒー:約60mg
- 紅茶:約30mg
- 緑茶:約20mg
一方で、これらの飲み物には抗酸化成分も含まれているため、活性酸素の過剰な働きを抑える効果が期待できる。
【含まれる抗酸化成分】
- コーヒー、クロロゲン酸
- 緑茶、カテキン、テアニン
- 紅茶、テアフラビン
また、緑茶に含まれるテアニンにはリラックス作用があるため、気持ちを落ち着けたいときにも適している。
ただし、カフェインを摂取しすぎると夜の睡眠に影響を及ぼすため、夕方以降はできるだけ控えるようにしよう。

監修者:古谷
カフェインは、適量であれば集中力や眠気覚ましに役立つ一方、摂りすぎや夜間の摂取は睡眠の質を下げる原因になります。健康な成人の場合、1日のカフェイン摂取量は400mg程度(コーヒーで約3〜4杯)までを目安にするとよいでしょう。
タイミングとしては、朝〜午後2時ごろまでがおすすめです。カフェインが体内で半減するまでには個人差はありますが約5〜6時間かかるため、午後遅い時間以降に摂ると、夜の入眠を妨げる可能性があります。
また、起床直後ではなく、起床後1時間ほど経ってから飲むと、自然な目覚めのリズムを邪魔せずに集中力を高められます。夕方以降はカフェインレスコーヒーやハーブティー、ほうじ茶、麦茶など、カフェインの少ない飲み物に切り替えるとよいですね。

検証者:糸井
コーヒーのカフェイン量が多いのはイメージ通りでしたが、紅茶や緑茶にも意外と多く含まれていることがわかりました。
コーヒーの香りが好きで、リフレッシュも兼ねてよく飲むのですが、飲みすぎないように注意しようと思いました。
夜に飲むのであれば、カフェインの少ない緑茶や、カフェインを含まないハーブティーなどを選ぶのもよさそうです。
野菜ジュース・フルーツジュース

野菜ジュースやフルーツジュースは、ビタミンCやβ-カロテン、リコピンなどの成分を手軽に補給できる。リコピンやβ-カロテンは加工によって吸収率が高まるので、ジュースにすることで効率よく摂取できる。
ただし、糖質が多い商品もあり、飲み過ぎると血糖値の急上昇につながるおそれがある。選ぶ際は成分表示を確認し、野菜の割合が多いものや無添加タイプを選ぶとよい。
また、生の野菜や果物の代わりではなく、足りない栄養を補う手段として取り入れることが大切。

監修者:古谷
時間帯によって、身体が必要とする栄養素や、栄養素の吸収効率は少しずつ変わります。時間栄養学の視点を取り入れて、シーンに合わせて選んでみてください。
【古谷先生おすすめの野菜ジュースのレシピ】
朝:トマトジュース、または柑橘系の果汁入り野菜ジュース
・リコピンは朝に摂取したほうが体内への吸収率が高いことが報告されている
・抗酸化作用や活動モードへの切り替えをサポートできる
・柑橘の香りや酸味は目覚めをすっきりさせる効果も期待できる
昼:にんじん・ケール・ほうれん草など緑黄色野菜ベースのジュース
大規模な食事調査から、日本人は昼食時にカリウムが不足しがちであることが分かっています。緑黄色野菜ベースのジュースはカリウムや葉酸、β-カロテンを補えるため、午後の活動に向けた栄養補給に役立ちます。食事と一緒に摂ることで、脂溶性ビタミン(β-カロテンなど)の吸収率も高まります。
夜:糖質控えめの野菜ジュース、または牛乳で割るアレンジ
夜は糖質の摂りすぎを避けたい時間帯。果汁の少ないタイプを選ぶか、量を控えめにするのがおすすめです。
また、カルシウムは夜のほうが吸収率が高くなることが知られています。野菜ジュースを牛乳や豆乳で割ると、糖質を抑えながらカルシウムも補える一石二鳥のアレンジになります。寝る直前ではなく、夕食時や入浴前までに摂るようにしましょう。

検証者:糸井
スムージーはとろみがあって甘みも強く、野菜や果物そのものを摂取している感じがあり、野菜ジュースはさらっとしていて飲みやすかったです。
成分を見ると、スムージーは食物繊維やカリウム、クエン酸をしっかり摂れるものの、糖類が少し多い印象でした。
野菜ジュースはビタミンやミネラルが幅広く含まれており、栄養補助として使いやすいと感じました。
【今回購入した野菜ジュースの200mlあたりの栄養素を比較】
KAGOME 野菜生活100 Smoothie グリーンスムージーの栄養成分
| 栄養成分(項目) | 1本200mlあたり |
| エネルギー | 77kcal |
| タンパク質 | 0.5g |
| 脂質 | 0g |
| 炭水化物 | 20.7g |
| 糖質 | 17.6g |
| 糖類 | 15.0g |
| 食物繊維 | 3.0g |
| 食塩相当量 | 0.02〜0.36g |
| カリウム | 139〜479mg |
| カルシウム | 7〜35mg |
| ビタミンE | 0.6mg |
| クエン酸 | 279〜727mg |
伊藤園 1日分の野菜
| 栄養成分(項目) | 1本200mlあたり |
| エネルギー | 75kcal |
| タンパク質 | 2.3g |
| 脂質 | 0g |
| 炭水化物 | 16.5g |
| 糖質 | 14.2g |
| 糖類 | 11.0g |
| 食物繊維 | 1.4〜3.0g |
| 食塩相当量 | 0.02〜0.67g |
| 亜鉛 | 0.0〜0.6mg |
| カリウム | 644mg |
| カルシウム | 139mg |
| 鉄 | 0.4〜1.4mg |
| マグネシウム | 60mg |
| ビタミンA | 402〜1588μg |
| ビタミンC | 60〜210mg |
| ビタミンE | 0.8〜5.3mg |
| ビタミンK | 1〜38μg |
| 葉酸 | 13〜86μg |
| β-カロテン | 4248〜14055μg |
| GABA | 50mg |
| リコピン | 8mg |
| ポリフェノール | 40〜252mg |
豆乳

豆乳は植物性タンパク質を手軽に補給できる飲み物。タンパク質は筋肉や細胞の修復に必要な栄養素で、身体の回復を支える役割を持つ。
さらに、大豆イソフラボンやサポニンといった成分には抗酸化作用もあり、酸化ストレスを軽減する効果も期待できる。
そのまま飲むのはもちろん、コーヒーに加えたり、スムージーに使ったりとアレンジしやすいのも魅力。
豆乳には、無調整と調製の2種類があり、無調整豆乳は大豆と水のみで作られており、調製豆乳は砂糖や油分などを加えることで飲みやすく加工されている。

監修者:古谷
無調整豆乳は、大豆と水のみで作られているため、タンパク質やイソフラボン、サポニンなどの栄養素を効率よく摂取できます。糖質や塩分が加えられていないので、毎日続けやすく、料理にも使いやすいのが魅力です。スープや味噌汁、シチューに加えるとコクが出ます。
一方の調製豆乳は、砂糖や油分などが加えられて飲みやすく加工されているため、豆乳の風味が苦手な方やお子さまにも取り入れやすいタイプです。ただし、糖質や塩分が含まれている分、飲みすぎには注意が必要です。
日常的に摂るなら無調整豆乳をベースに、飲みやすさを優先したい場面では調製豆乳、というように使い分けるのがおすすめです。なお、大豆イソフラボンの過剰摂取を避けるため、1日200ml程度を目安にするとよいでしょう。

検証者:糸井
無調整豆乳は大豆の風味が強く、ややクセがありました。一方、調製豆乳は甘みがあり、口当たりがやさしく飲みやすかったです。
成分を見ると、無調整豆乳はタンパク質やイソフラボンなどがやや多く含まれています。
意外だったのは、無調整豆乳のほうが脂質やカロリーがやや高い点。栄養が多い分、カロリーも高くなる傾向があるのかなと思います。
【無調整豆乳と調整豆乳を比較】
| 商品名 | キッコーマン おいしい 無調整豆乳 | キッコーマン おいしい 調整豆乳 |
| 栄養成分(項目) | 1本200mlあたり | 1本200mlあたり |
| エネルギー | 105kcal | 95kcal |
| タンパク質 | 8.3g | 7.1g |
| 脂質 | 6.5g | 5.4g |
| 飽和脂肪酸 | 0.87g | 0.67g |
| コレステロール | 0mg | 0mg |
| 炭水化物 | 3.5g | 4.7g |
| 糖質 | 3.1g | 4.3g |
| 食物繊維 | 0.4g | 0.4g |
| 食塩相当量 | 0g | 0.42g |
| カリウム | 428mg | 335mg |
| カルシウム | 34mg | 111mg |
| マグネシウム | 54mg | 43mg |
| 鉄 | 1.07mg | 0.95mg |
| レシチン | 398mg | 308mg |
| 大豆サポニン | 92mg | 74mg |
| イソフラボン | 58mg | 45mg |
牛乳

牛乳には良質なタンパク質が含まれており、運動後の筋肉修復や身体の回復を支える。さらに、カルシウムやビタミンB2も含まれており、神経の働きを整える面からも役立つ。
就寝前に温めて飲むと、牛乳に含まれるアミノ酸の一種であるトリプトファンの働きによって睡眠の質が整いやすくなる。
牛乳には、通常の牛乳のほかに低脂肪乳や無脂肪乳などがあり、通常の牛乳は脂質も含まれる分、コクがあり満足感を得やすい。
一方、低脂肪乳や無脂肪乳は脂質が少なく、カロリーが控えめ。どちらも、タンパク質やカルシウムの量は大きく変わらない。

監修者:古谷
低脂肪乳は、脂質とエネルギーが抑えられている分、カルシウムやタンパク質はしっかり残っているのが特徴です。脂質を控えたい方や、ダイエット中、生活習慣病が気になる方には適した選択肢といえます。
時間栄養学の観点からみると、夜は脂質の代謝が落ちる時間帯のため、夜に牛乳を飲むなら低脂肪乳がおすすめです。さらに、カルシウムは夜のほうが吸収率が高くなることが知られているため、夜に低脂肪乳を取り入れることで、脂質を抑えながら効率よくカルシウムを補給できる、という一石二鳥の選択にもなります。
一方で、低脂肪乳は脂質が少ない分、脂溶性ビタミン(ビタミンA・Dなど)の含有量が普通牛乳より少ない傾向があります。また、満足感もやや控えめになるため、別の食材で補うとよいでしょう。
用途に応じた使い分けとしては、運動後のタンパク質補給や夜のカルシウム補給には低脂肪乳、朝食やリラックスタイムには通常の牛乳といった選び方もおすすめです。

検証者:糸井
牛乳は脂質とエネルギーがやや高く、低脂肪乳は脂質が抑えられていますが、タンパク質やカルシウムは低脂肪乳のほうが高いのは意外でした。
タンパク質やカルシウムは摂取しつつも、カロリーは抑えたい場合は、低脂肪乳がよいのかなと思いました。
【今回購入した商品での比較】
| 商品名 | 明治 おいしい牛乳 | 明治 おいしい低脂肪牛乳 |
| 栄養成分(項目) | 1本200mlあたり | 1本200mlあたり |
| エネルギー | 137kcal | 107kcal |
| タンパク質 | 6.8g | 7.4g |
| 脂質 | 7.8g | 3.8g |
| 炭水化物 | 9.9g | 10.8g |
| 食塩相当量 | 0.22g | 0.24g |
| カルシウム | 227mg | 254mg |
疲労回復には「抗酸化成分」がおすすめ?
疲労は、活性酸素による「自律神経中枢細胞」のサビ付きが原因の1つとしてあげられる。
抗酸化成分には、このサビを取り除き、細胞のダメージを修復することで疲労回復を促進する効果があるとされている。
イミダゾールジペプチドは活性酸素を除去する抗酸化作用を持ち、疲労の根本原因である細胞の酸化ダメージにアプローチできる成分として科学的に注目されている。
日本の研究機関による臨床試験でも継続摂取による疲労感軽減の効果が報告されており、信頼性の高い疲労回復成分として位置づけられている。
疲れがたまりやすい人ほど試してほしい「イミダゾールジペプチド」【PR】
「なんとなく毎日だるい」「休んでも疲れが抜けない」——そんな疲労の悩みを抱えている人は多い。
そこで注目したいのが、鶏むね肉やマグロの尾びれ部分に豊富に含まれる成分「イミダゾールジペプチド」。ヒト臨床試験において疲労感の軽減に有用性があることが実証されており、日常的な作業による疲れを感じている人への効果も確認されている。
イミダゾールジペプチドは、疲れたときだけに摂取するより、毎日継続して摂ることがポイント。2週間ほど続けることで実感を得やすくなり、毎日の疲れをサポートしてくれる。
疲れが気になりだしたら、普段の生活に取り入れてみて。

博士(理学) 管理栄養士
愛国学園短期大学 家政科 准教授、早稲田大学 ナノライフ創新研究機構 招聘研究員、(株)アスリートフードマイスター 認定講師、発酵料理士協会特別講師としても勤務。「時間」という観点から、医学・栄養学・調理学の領域にアプローチすることを専門とする。科学的根拠を基にしたライフスタイルへのアドバイス、実体験を基にした食育活動や講演活動、料理教室も開催している。『食べる時間を変えるだけ! 知って得する時間栄養学』(宝島社/2022)、『10時間空腹リセットダイエット』(主婦の友社/2023)、他多数の書籍を執筆。
【所属】
愛国学園短期大学 家政科 准教授
早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構 招聘研究員
あきはばら駅クリニック 非常勤管理栄養士
アスリートフードマイスター認定講師
発酵料理士協会特別講師