一日の摂取カロリーは、体重管理や健康維持の土台となる重要な指標。多すぎれば体重増加につながり、少なすぎれば体調不良や代謝低下のリスクが高まる。適切な目安を知り、自分の生活や目的に合わせて調整する視点は欠かせない。
この記事では、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」をもとに、男女別・活動レベル別の一日摂取カロリー目安を一覧で紹介。目標別の減量設計、摂取カロリーを整える具体策など、無理なく続けられる体重管理の方法を整理していく。
この記事の監修者

古谷 彰子さん
博士(理学) 管理栄養士
この記事の検証者

吉田 健二さん
Wellulu編集部
現在は糖質を朝・昼に寄せるスタイルで食事管理を実践中。かつては炭水化物中心のメニューを選ぶことが多かったが、PFCバランスや主食・主菜・副菜の組み合わせを意識するようになり、無理のない範囲で体重コントロールに挑戦中。
【一覧表】男女別の一日の摂取カロリー目安

一日の摂取カロリー目安は、厚生労働省が策定した「日本人向け基礎代謝基準値×体重×活動係数」で算出される推定エネルギー必要量(kcal/日)が基準となる。ここでは、成人男性・成人女性の摂取カロリー目安(推定エネルギー必要量)を一覧で紹介。
- 【活動レベル別】成人女性の摂取カロリー目安
- 【活動レベル別】成人男性の摂取カロリー目安
※基礎代謝量や活動量によって推定エネルギー必要量は変化するため、摂取カロリー目安量はあくまで参考値。

監修者:古谷
具体的な数値を提示することはできませんが、100〜200kcalほど摂取カロリーがオーバーしている状態が続く場合は、少し注意したほうがよいかもしれません。
もし100kcalオーバーが続いている場合、1ヵ月で約3,000kcalオーバー(体脂肪約0.4kg相当)となります。
▼一日の摂取カロリー目安(メンテナンスカロリー)の計算方法
メンテナンスカロリー(TDEE)の計算方法!男女別の一覧表・目的別の活用法
メンテナンスカロリー(TDEE)とは?目的別の活用方法 メンテナンスカロリー(TDEE)は、1日の消費エネルギー量と釣り合う摂取カロリーの目安。体重が増えも減り.....
【活動レベル別】成人女性の摂取カロリー目安
※1 活動レベルI:デスクワーク中心で、日常的な運動習慣がほとんどない
※2 活動レベルⅡ:通勤・立ち仕事・軽い運動習慣がある
※3 活動レベルIII:肉体労働や活発な運動習慣がある
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年齢 |
活動レベルI(※1) |
活動レベルⅡ(※2) |
活動レベルIII(※3) |
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18~29(歳) |
1700kcal |
1950kcal |
2250kcal |
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30~49(歳) |
1750kcal |
2050kcal |
2350kcal |
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50~64(歳) |
1700kcal |
1950kcal |
2250kcal |
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65~74(歳) |
1650kcal |
1850kcal |
2050kcal |
参考文献:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
▼年齢・体重別の摂取カロリー目安(メンテナンスカロリー)の詳細
メンテナンスカロリー(TDEE)の計算方法!男女別の一覧表・目的別の活用法
メンテナンスカロリー(TDEE)とは?目的別の活用方法 メンテナンスカロリー(TDEE)は、1日の消費エネルギー量と釣り合う摂取カロリーの目安。体重が増えも減り.....
【活動レベル別】成人男性の摂取カロリー目安
※1 活動レベルI:デスクワーク中心で、日常的な運動習慣がほとんどない
※2 活動レベルⅡ:通勤・立ち仕事・軽い運動習慣がある
※3 活動レベルIII:肉体労働や活発な運動習慣がある
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年齢 |
活動レベルI(※1) |
活動レベルⅡ(※2) |
活動レベルIII(※3) |
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18~29(歳) |
2250kcal |
2600kcal |
3000kcal |
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30~49(歳) |
2350kcal |
2750kcal |
3150kcal |
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50~64(歳) |
2250kcal |
2600kcal |
3000kcal |
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65~74(歳) |
2100kcal |
2350kcal |
2650kcal |
参考文献:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
▼年齢・体重別の摂取カロリー目安(メンテナンスカロリー)の詳細
メンテナンスカロリー(TDEE)の計算方法!男女別の一覧表・目的別の活用法
メンテナンスカロリー(TDEE)とは?目的別の活用方法 メンテナンスカロリー(TDEE)は、1日の消費エネルギー量と釣り合う摂取カロリーの目安。体重が増えも減り.....
一日の摂取カロリーを抑えるポイント

一日の摂取カロリーを抑えるには、食事量を減らすより「食品選び・組み合わせ」でエネルギー(kcal)を調整する方が続きやすい。PFCバランスと栄養素を押さえ、食品別のカロリー目安を把握すると、満腹感を保ったまま摂取を整えやすい。
- 脂質を減らし、PFCバランスを整える
- 主食・主菜・副菜で栄養バランスを確保する

監修者:古谷
カロリーを抑えようとするあまり、食事量全体を大きく減らすと必要な栄養素まで不足しやすくなります。カロリー基準だけで判断すると、結果的に栄養バランスが崩れ、体調不良や代謝低下につながることもあります。
大切なのは「削る」よりも「整える」という視点です。タンパク質や野菜類など優先すべき食品はしっかり確保し、脂質や間食の質を見直すことで無理なくエネルギーを調整できます。
脂質を減らし、PFCバランスを整える

PFCバランスは、タンパク質(P)・脂質(F)・炭水化物(C)の比率を整えて摂取カロリーを管理する考え方。同じkcalでも脂質は1gあたり9kcalと高く、揚げ物・菓子・マヨ系で摂取が跳ねやすい。一方、タンパク質は1gあたり4kcalで、肉・魚・卵・大豆を確保すると食事の満足感が上がり、間食のカロリー増を抑えやすい。

検証者:吉田
脂質を減らす方法として、「揚げる→焼く・蒸すに変える」のが一番実践しやすいと感じました。また、サラダをノンオイルドレッシングに変えるなど、小さな置き換えでも1食あたりの脂質量は確実に下がります。
いきなり完璧なPFCバランスを目指すのではなく、まずは以下から始めるのがおすすめ!
・揚げ物の頻度を週1回減らす
・間食のスナック菓子をナッツやヨーグルトに変える
主食・主菜・副菜で栄養バランスを確保する

カロリーを抑えるほど、栄養素不足が起きやすくなる。主食・主菜・副菜を軸に、野菜・きのこ・海藻でかさ増しすると、エネルギーを上げずに食事量を確保しやすい。タンパク質と食物繊維をセットにすると、空腹で高カロリー食品へ流れるリスクが下がり、摂取のブレが小さくなりやすい。

検証者:吉田
「食事量を減らす」より、主食・主菜・副菜をそろえたほうが食後の満足度は高くなりました。結果的に間食が減り、1日の摂取カロリーも安定しやすくなったと感じます。
栄養バランスを整える上で、食事前に次の3つをチェックするのがおすすめ。
・主菜(肉・魚・卵・大豆)はあるか?
・野菜のおかずはあるか?
・汁物はあるか?
【目標別】ダイエット時の一日摂取カロリー目安

ダイエット時の一日摂取カロリー目安は、消費カロリーから「目標の減量幅」に必要な不足分(kcal)を差し引いて計算する。体重を1ヵ月で何kg落とすかを決めると、1日あたりの摂取目安が数値で決まりやすい。
- 1ヵ月で1キロ痩せるときの一日摂取カロリー目安
- 1ヵ月で2キロ痩せるときの一日摂取カロリー目安
- 1ヵ月で3キロ痩せるときの一日摂取カロリー目安

監修者:古谷
減量ペースは「1ヵ月で体重の1〜2%以内」を目安に設定しましょう。
体重やBMIによっては目標値を引き上げるケースもありますが、5%以上の急激な減量は注意が必要です。短期間で大きく落とすよりも、筋肉をできるだけ維持しながら緩やかに落とすほうが、結果的にリバウンドしにくい体づくりにつながります。
■1ヶ月の減量基準
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体重 |
安全ライン(1%程度) |
少し頑張る(3%程度) |
注意(5%程度) |
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50㎏ |
約0.5kg |
約1.5kg |
約2.5kg |
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55㎏ |
約0.6kg |
約1.7kg |
約2.8kg |
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60㎏ |
約0.6kg |
約1.8kg |
約3.0kg |
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65㎏ |
約0.7kg |
約2.0kg |
約3.3kg |
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70㎏ |
約0.7kg |
約2.1kg |
約3.5kg |
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75㎏ |
約0.8kg |
約2.3kg |
約3.8kg |
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80㎏ |
約0.8kg |
約2.4kg |
約4.0kg |
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85㎏ |
約0.9kg |
約2.6kg |
約4.3kg |
▼摂取カロリー制限ダイエットの具体的なやり方を見る
ダイエット中の1日の摂取カロリー目安は? 計算方法・カロリー制限のコツも紹介
「消費エネルギー(カロリー)>摂取エネルギー(カロリー)」がダイエットのカギ! 消費エネルギーを摂取エネルギーより多くするのがダイエットの基本。適切な食事量を維.....
1ヵ月で1キロ痩せるときの一日摂取カロリー目安

体脂肪1kgを減らすには、約7,000〜7,200kcalのエネルギー不足が必要とされる。1ヵ月(30日換算)で1kg減を目指す場合、【7,000÷30=約230kcal/日】の不足をつくるのが目安。急激ではないため、比較的取り組みやすく、初めてダイエットをおこなう人にも現実的な設定といえる。

監修者:古谷
1日あたり約−200〜250kcalの調整であれば、安全性は高く、最初の1ヵ月の目標として適切な減量ペースです。
生活リズムを大きく崩さず、間食を見直す・主食を少し減らす・日常の活動量を増やすといった工夫でも十分達成可能です。まずはこのペースで体の反応を確認し、無理なく続けられる方法を見つけることが大切です。
1ヵ月で2キロ痩せるときの一日摂取カロリー目安

2kg減には約14,000〜14,400kcalの不足が必要となる。30日換算では、【14,400÷30=約480kcal/日】の不足が目安。1kg減と比べると調整幅は大きくなり、食事管理や運動習慣の見直しがより重要になる。

監修者:古谷
1日あたり約−500kcalの不足は、やや強度の高い減量になります。
食事量を減らすだけで調整すると、タンパク質やビタミン・ミネラルが不足しやすく、筋肉量の減少や代謝低下のリスクが高まります。
このペースを目指す場合は、食事内容の質を意識しながら、運動を組み合わせてエネルギー収支を作ることが望ましいです。筋トレをしながら、体調の変化がないかを週単位で確認しながら進めましょう。
1ヵ月で3キロ痩せるときの一日摂取カロリー目安

3kg減には約21,000kcalの不足が必要となる。30日換算では【21,000÷30=約700kcal/日】の不足が目安。これは日常生活への影響も出やすい水準であり、慎重な設定が求められる。

監修者:古谷
1日あたり約−700kcalの不足は、体への負担が大きくなりやすい設定です。
もともと体重が多い方や体脂肪率が高い方であれば実行可能な場合もありますが、標準体重に近い方がこのペースで減量すると、筋肉量の減少やホルモンバランスの乱れ、強い疲労感が出ることがあります。
短期間で大きく落とすよりも、筋肉をできるだけ維持しながら減量することが、結果的にリバウンドを防ぐ近道です。
過度な制限はNG!一日の摂取カロリー不足によるリスク

一日の摂取カロリーを必要量より大きく下げるほど、健康面のトラブルと体重管理の失速が起きやすい。体調不良、筋肉量低下、リバウンドなどのリスクを把握し、基礎代謝を守れる範囲で摂取を設計する視点が大切。
- 体調不良が起きる
- 筋肉量が減少する
- リバウンドにつながる
- 基礎代謝・活動量の低下(体が省エネモードに入る)

監修者:古谷
摂取カロリーを大きく削り続けると、身体だけでなく精神面への影響も出やすくなります。イライラや気分の落ち込みなどは、エネルギー不足による生理的反応であることも。
また、身体は強いエネルギー不足を感じると「省エネモード」に入り、消費を抑えようとします。これは防御反応ですが、結果として代謝が落ち、減量が停滞しやすくなります。
体調不良が起きる
摂取カロリー不足が続くと、エネルギー切れで疲労感・集中力低下・眠りの質低下が起きやすい。食事量を削りすぎるほど、鉄・ビタミンB群・タンパク質など必要栄養素の不足も重なり、めまい、だるさ、便通の乱れにつながりやすい。体調変化は減らしすぎのサイン。
筋肉量が減少する
摂取カロリーとタンパク質が不足すると、体重が落ちても筋肉量が先に減りやすい。筋肉は消費エネルギーを支える土台になり、筋肉量低下は基礎代謝の低下へ直結しやすい。見た目の引き締まりも損ないやすく、減量効率の悪化につながりやすい。
リバウンドにつながる
過度な制限は強い空腹感を招き、反動で高カロリー食品へ偏りやすい。短期で体重を落としても、食事を戻した瞬間に摂取が増えやすい。減量中の摂取を極端にしない方が継続しやすく、体重管理の再現性も上がりやすい。
基礎代謝・活動量の低下
摂取カロリー不足が続くと、身体は消費を抑える方向へ傾きやすい。基礎代謝が落ちやすく、無意識の活動量(歩行量・姿勢保持など)も減りやすい。結果として消費カロリーが下がり、同じ摂取でも体重が落ちにくい状態へ移行しやすい。
カロリー制限だけでなく、消費カロリーを増やそう

体重管理では「摂取カロリーを減らす」ことに意識が向きがちだが、消費カロリーを高める視点も同じくらい大切。消費は大きく「基礎代謝」「活動量」「食事誘発性熱産生(DIT)」の3つで構成される。特別なことをしなくても、朝食のとり方や日常の動き方、食べ方の工夫次第で消費は底上げできる。
- 基礎代謝を増やす
- 活動量を増やす
- 食事誘発性熱産生を増やす
基礎代謝を増やす

基礎代謝は、呼吸・体温維持など生命活動に必要な最低限の消費エネルギー。性別・年齢・体重・筋肉量の影響を受け、加齢で低下しやすい傾向。推定には基礎代謝基準値(kcal/kg/日)×体重(kg)などの計算が使われ、1日の消費カロリー算出の土台になる。

監修者:古谷
基礎代謝を増やすコツは「朝食の習慣化」
基礎代謝を大きく上げる近道はありませんが、「下げない工夫」は可能です。まず重要なのは朝食を抜かないこと。朝に食事をとることで体温が早い段階で上がり、1日の代謝リズムが整いやすくなります。また、体温を意識的に上げる工夫もおすすめです。温野菜や汁物など温かい食事を取り入れると、身体が冷えにくくなります。
活動量を増やす

活動量は、歩行・家事・通勤・運動など身体活動による消費エネルギー。身体活動レベル(低い/ふつう/高い)で日常の動き方を区分し、基礎代謝に上乗せして推定する考え方。運動習慣だけでなく、立ち仕事・移動量・座位時間でも差が出やすい領域。

監修者:古谷
活動量を増やすコツは「小さな工夫」
活動量は、特別な運動だけでなく日常の積み重ねでも差が出ます。階段を使う・電車で座らず立つなど、小さな工夫の積み重ねで活動量は増えていきます。また、日常動作に運動を組み合わせるのもおすすめ。例えば、トイレのたびにスクワットを5回おこなう、髪を乾かす間にお腹を軽く引き込むドローイングをおこなう、背もたれに寄りかからず骨盤を立てて座るなど、無理のない範囲で活動を増やせます。
食事誘発性熱産生を増やす

食事誘発性熱産生(DIT)は、摂取した栄養素を消化・吸収・代謝する過程で増える消費エネルギー。一般的な食事では総消費の約1割(目安)として推定するケースが多い。タンパク質はDITが高めで、同じkcal摂取でも栄養バランスで消費が変わる要素。

監修者:古谷
食事誘発性熱産生を増やすコツは「しっかり噛むこと」
食事誘発性熱産生を高めるために実践しやすいのは、「よく噛むこと」です。咀嚼回数が多いほど、食事誘発性熱産生が増えやすいことが研究でも報告されています。ある検証では、よく噛んだ場合(約7.4kcal)とほとんど噛まずに飲み込んだ場合(約3.4kcal)で、消費エネルギーに差が見られました。
一口30回を目安に噛むだけでも、満腹感が高まり、食べすぎの防止にもつながります。
一日の摂取カロリーに関するQ&A
運動なしのカロリー制限だけでダイエットは可能?
A. ダイエットは可能だが、運動量も大切。

監修者:古谷
運動をしなくても、摂取カロリーが消費カロリーを下回れば体重は減少します。ただし、食事だけで大きく削る方法は筋肉量が落ちやすく、基礎代謝の低下を招きやすい点が課題です。健康面とリバウンド予防を考えると、日常の歩行量を増やす・週2回程度の筋トレを取り入れる方がおすすめです。
生理中の摂取カロリーはどう調整すべき?
A. 摂取カロリーの極度な制限は控えよう。

監修者:古谷
生理前から生理中にかけては、ホルモン変動の影響でむくみや食欲の変化が起こりやすく、体重も一時的に増減しやすい時期です。無理に摂取カロリーを大きく削るのではなく、維持カロリー付近を目安に安定させるほうが、長期的には継続しやすいです。
博士(理学) 管理栄養士
愛国学園短期大学 家政科 准教授、早稲田大学 ナノライフ創新研究機構 招聘研究員、(株)アスリートフードマイスター 認定講師、発酵料理士協会特別講師としても勤務。「時間」という観点から、医学・栄養学・調理学の領域にアプローチすることを専門とする。科学的根拠を基にしたライフスタイルへのアドバイス、実体験を基にした食育活動や講演活動、料理教室も開催している。『食べる時間を変えるだけ! 知って得する時間栄養学』(宝島社/2022)、『10時間空腹リセットダイエット』(主婦の友社/2023)、他多数の書籍を執筆。
【所属】
愛国学園短期大学 家政科 准教授
早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構 招聘研究員
あきはばら駅クリニック 非常勤管理栄養士
アスリートフードマイスター認定講師
発酵料理士協会特別講師