Others

公開日: / 最終更新日:

筋トレとアルコールの関係性とは?筋肉分解のメカニズム・飲酒と両立させるコツ

筋トレをしていると、「お酒は筋肉に悪いの?」「飲酒すると筋トレ効果はなくなる?」と気になる人も多いはず。トレーニングを続けながらお酒も楽しみたい人にとって、筋トレとアルコールの関係性は悩みやすいテーマ。

この記事では、アルコールが筋肉に与える影響や筋肉分解のメカニズムを研究データとともに整理し、筋トレと飲酒を両立させるための現実的なコツを紹介。

この記事の監修者

三矢 紘駆さん

日本体育大学助教 日体大ボディビル部監督

2024年日本体育大学大学院体育科学研究科博士課程修了。博士(体育科学)。日本体育大学体育研究所助教であり、同学のボディビル部にて監督およびボディビルクラブ代表を務める。2024年におこなわれた第38回東京クラス別ボディビル選手権大会では、ミスター75kg以下級にて優勝。

【資格】
NSCA-CSCS

この記事の検証者

吉田 健二さん

Wellulu編集部

学生時代は運動部に所属。過去にトレーニングの継続を二度挫折したが、約1年前から再びジム通いをスタート。現在は「続けられる筋トレ習慣」をテーマに、週2〜3回の全身トレーニングを中心に実践している。

目次

筋トレ・筋肉とアルコールは関係ある?想定される影響

筋トレをしている人にとって、アルコールは筋肉の成長や体脂肪管理に影響を与える。飲酒は筋タンパク質合成を低下させ、脂肪燃焼の働きも妨げる傾向もある。ここでは飲酒による筋肥大・ダイエットへの影響を紹介。

  • 筋肥大への影響
  • ダイエットへの影響

筋肥大への影響

筋肥大を目指す場合、飲酒によって筋タンパク質合成(MPS)に関わる反応が鈍り、トレーニング刺激が十分に活かされない。お酒そのものに筋肉を作る栄養価はなく、頻度や量が増えるほど、筋肉の筋タンパク質合成を低下させ、筋肥大の効率低下につながる傾向が見られる。

【研究トピック】
アルコールを摂取すると筋タンパク質合成(MPS)が約24~37%減少する

■研究内容
身体的に活動的な男性を対象に、レジスタンス運動と高強度運動をおこなった後、①タンパク質のみ摂取、②タンパク質+アルコール摂取、③炭水化物+アルコール摂取の条件で比較。

■結果
いずれの条件でも運動後は筋タンパク質合成が安静時より増加したが、タンパク質のみを摂取した場合と比べて、アルコールを摂取した条件ではMPSが低下した。特に、タンパク質+アルコールでは約24%、炭水化物+アルコールでは約37%低下することが確認された。

監修者:三矢

飲酒をしている限り、筋肥大を最大限に高めることはできません

アルコールは、筋トレによって高まる筋タンパク質合成を大きく低下させてしまうため、筋肥大を最優先するなら、アルコールを控えることが最も確実です。ただし、筋タンパク質合成が特に高まる筋トレ後6〜7時間を避けて飲酒すれば、筋肥大への悪影響はある程度抑えられる可能性があります。

ダイエットへの影響

飲酒中はアルコールの分解が優先され、脂肪燃焼や代謝が後回しになる。さらにお酒のカロリーは蓄積されやすく、摂取量次第では太る要因に。飲酒による間食や食事量の増加を招く点も含め、体脂肪管理との相性はよくない。

飲酒が脂肪や糖の代謝を後回しにすることで脂肪燃焼を阻害し、脂肪蓄積や減量の効率を下げる。

【研究トピック】
アルコール摂取量が多いほど体脂肪量や肥満リスクが増加する

■研究内容
約40万人以上の成人を対象とした大規模研究で、アルコール摂取頻度と体脂肪量・肥満リスク・2型糖尿病リスクとの関連を解析。遺伝情報を用いた解析(メンデルランダム化法)により、アルコール摂取量と肥満関連指標の関係を検証した。

■結果
飲酒量が多い人では体脂肪量の増加が確認され、特に週14杯以上の飲酒者では、飲酒量が増えるほど体脂肪量が増加し、肥満リスクや2型糖尿病リスクも高まる傾向が示された。これらの結果から、アルコール摂取量の増加が体脂肪の増加や肥満リスク上昇に関係する可能性が示唆されている。

監修者:三矢

筋トレ後は体内の糖質を使い切り、脂質がエネルギーとして使われやすい状態になります。しかし、アルコールを摂取すると脂質をエネルギーにする働きが弱まり、脂肪燃焼効率が低下します。そのため太りやすくなるというより、痩せにくくなります。

なお、アルコール自体が直接体脂肪を増やすわけではなく、ビールなどに含まれる糖質や、おつまみの摂取によって体脂肪が増えるケースが多い点も理解しておく必要があります。

アルコールが筋肉を分解するメカニズム

アルコールが筋トレ効果を下げる背景には、筋肉の合成と分解のバランスを崩す複数の要因がある。飲酒後は筋タンパク質合成が進みにくくなり、回復効率も低下しやすい。

ここではホルモン分泌や睡眠への影響を含め、筋肉とアルコールの因果関係を仕組みから整理する。

  • mTOR(エムトール)の抑制
  • テストステロンの低下・コルチゾールの増加
  • 睡眠の質の低下

mTOR(エムトール)の抑制

細胞の成長や筋肉の合成をコントロールする司令塔「mTOR(エムトール)」の働きがアルコール摂取後には抑えられ、筋タンパク質合成が十分に進まない状態になりやすい。

筋タンパク質合成より、アルコールによる筋肉の分解が優位に傾く可能性が高まり、結果として筋肥大や回復の効率が下がる。

【研究トピック】
アルコール摂取によりmTORシグナルを抑制する

■研究内容
マウスを対象に、アルコール(3g/kg)を投与した後に筋収縮刺激を与え、骨格筋のタンパク質合成とmTOR関連シグナルの変化を測定。運動刺激によって通常上昇する筋タンパク質合成とmTORシグナルが、アルコール摂取によってどの程度影響を受けるかを検証した。

■結果
アルコールを摂取した群では、筋タンパク質合成が対照群と比較して30分後で約60%、4時間後で約75%低下するなど、時間経過にわたり大きく抑制された。また、mTORC1経路の主要指標である S6K1(Thr389)やrpS6のリン酸化も低下し、アルコールが筋タンパク質合成に関わるmTORシグナルを抑制することが確認された。

監修者:三矢

mTORはレジスタンストレーニングによって活性化するとされていますが、具体的な最適条件については現在も研究が続いています。

現時点では、筋トレの「やり方」よりも「頻度」が重要とされており、週2〜3回程度がmTORを活性化させやすいと考えられています。また、栄養面ではアミノ酸、特にロイシンがmTORの活性化に関与するとされています。

テストステロンの低下・コルチゾールの増加

テストステロンは筋肉の合成を促し、筋力や筋量の維持に関わる男性ホルモン。アルコールの摂取によりテストステロンの分泌が低下し、コルチゾール(分解系ホルモン)が増加しやすくなる。

ホルモンバランスの乱れは回復の遅れや筋肉量減少にも関係し、長期的な影響につながりやすい。

【研究トピック】
アルコール摂取により分解系ホルモンが優位になる

■研究内容
トレーニング経験者9名を対象に、スクワット・レッグプレスなどのレジスタンス運動後、アルコール飲料またはアルコールを含まない飲料を摂取する条件で比較。運動後1〜24時間にわたり血液サンプルを採取し、テストステロンやコルチゾール(分解系ホルモン)などのホルモン変化と筋機能回復を測定した。

■結果
アルコール摂取後はコルチゾール(分解系ホルモン)が増加し、テストステロン/コルチゾール比が低下することで、筋肉の合成より分解が優位になりやすい状態になると報告された。

監修者:三矢

テストステロン分泌を高めるには、10回前後できる重量(1RMの75〜85%)で、多関節種目を中心に行うことが効果的とされています。

また、トレーニング中に糖質とアミノ酸を含むドリンクを摂取することで、筋トレ時間にとらわれすぎずにコルチゾールの分泌を抑えやすくなります。栄養不足がコルチゾールの分泌を促すことに影響するので、日頃の食事を含めた栄養管理が重要です。

睡眠の質の低下

飲酒後は睡眠の深さが損なわれやすく、筋肉回復につながる質の高い睡眠が確保しにくい。睡眠中は筋タンパク質合成やホルモン分泌が活発になるが、アルコールは睡眠構造を乱し、深い睡眠やREM睡眠を減少させることがある。

【研究トピック】
アルコール摂取により睡眠効率と睡眠の質が低下

■研究内容
健康な被験者を対象に、飲酒した日と飲酒していない日を比較し、睡眠時間や睡眠効率、主観的な睡眠の質を測定。ウェアラブルデバイスによる客観的な睡眠データと自己評価を組み合わせて、アルコール摂取が睡眠に与える影響を分析した。

■結果
アルコールを多く摂取した夜は、睡眠効率の低下や主観的な睡眠の質の悪化が確認された。さらに睡眠の断片化や睡眠構造の乱れが生じ、回復に必要な深い睡眠が減少する傾向が示された。

監修者:三矢

睡眠中の筋タンパク質合成を促すには筋トレと食事が基本ですが、就寝前は栄養が不足しやすくなります。その対策として、寝る直前にプロテインを摂取する方法があります。食事より胃腸への負担が少なく、睡眠中の筋タンパク質合成をサポートできます。

特に吸収がゆっくりなカゼインプロテインは、睡眠中に持続的に栄養を供給できる点がメリットです。

【時間・飲酒量】筋トレとアルコールは両立できる?

筋トレとアルコールは完全に切り離す必要があるのか、多くの人が悩むポイント。結論としては、時間・量・頻度・条件を整理すれば両立の余地は残される。タイミングを誤ると翌日の回復や筋肉合成に影響が出やすくなるため、現実的な線引きを理解することが大切。

  • 筋トレ後6~7時間は飲酒を避ける
  • 筋肉への影響を抑える飲酒量
  • 筋トレ中に避けたいお酒の種類
  • タンパク質やミネラルを摂取する

検証者:吉田

飲酒習慣のあるWellulu編集スタッフが相談!

1日の終わりにビールを飲むのが楽しみ。できればお酒はやめたくないが、筋トレも続けているため、飲酒習慣が筋肉にどの程度影響するのか気になっている。

<飲酒習慣>
お酒は毎日飲みたい(ロング缶ビール×2本程度)
筋トレも継続している(週末中心+平日1日ほど)

筋トレ後6~7時間は飲酒を避ける

筋トレ後の筋タンパク質合成は約48時間続き、特に高まるのは最初の6〜7時間。そのため、最低でも筋トレ後6〜7時間は飲酒を控えることが望ましい。筋トレ効果をより重視する場合は、48時間飲酒を避けるのが理想。この時間は体の仕組みによるもので、水分補給や特定の食品摂取などで短縮することはできない。

監修者:三矢

飲酒をしても筋肉がまったく増えなくなるわけではありませんが、筋トレ効果は低下しやすくなります。筋トレと飲酒を両立したい場合は、目的に応じて優先順位を決めることが重要です。

飲酒と筋トレを両立させる考え方とは?

【ポイント】

  • 飲酒しても筋トレ効果がゼロになるわけではない
  • お酒を飲む日と筋トレをする日でメリハリをつける
  • まずは筋トレ+禁酒の日を1日だけ設けてみる

検証者:吉田

結局のところ、筋トレ効率を高めるのであれば、禁酒しないといけないですか?

監修者:三矢

飲酒をしても筋肉がまったく増えなくなるわけではありません。ただ、アルコールの影響で筋トレ効果が下がりやすくなる可能性はあります。

筋トレと飲酒を両立したい場合は、「効果がゼロになる」というより「最大化しにくくなる」と理解したうえで、自分の目的に応じて優先順位を決めることが大切です。

検証者:吉田

完全にやめないといけないわけではないけれど、「筋トレをどれくらい優先したいか」で飲酒との付き合い方も変わってくるということですね。

監修者:三矢

そうですね。むしろお酒を無理に断つことでストレスが大きくなり、筋トレ自体が嫌になってしまう人もいます。ストレスが溜まるとコルチゾールが増え、結果的に筋トレ効果を妨げてしまう可能性もあります。

自分の生活の中で無理なく付き合えるバランスを見つけることが大切だと思います。

検証者:吉田

確かに、お酒を完全にやめようとすると逆にストレスになりそうです。では、筋トレも続けながらお酒も楽しみたい場合、どのくらいの頻度で飲むのが理想なのでしょうか?

監修者:三矢

例えば「筋トレをした日は飲まない」「飲む日は量を減らす」など、自分の生活に合わせてルールを決めると続けやすくなります。

検証者:吉田

毎日なんとなく飲むのではなく、筋トレした日は控えるなどメリハリをつけるのがよさそうですね。

自分の場合は週末2回・平日1回のペースで筋トレすることが多いので、3日すべて禁酒するのは難しそうですが、まずは1日だけ飲酒を控える日をつくってみようと思います。

監修者:三矢

完全にやめる必要はありませんが、頻度・量・タイミングを調整するだけでも筋トレへの影響は変わります。筋トレを優先する日と、お酒を楽しむ日を分けるようにすると、無理なく両立しやすいと思います。

筋肉への影響を抑える飲酒量

アルコールは少量であっても筋トレにとってメリットはなく、近年は「飲まないほうがよい」という考え方が増えている。その前提を理解したうえで、筋トレ効果をどこまで重視するかを考え、飲酒との両立を判断することが大切。

できれば、平均純アルコール約20g(ビールならロング缶1本、日本酒1合、ワイン1/4本)以内には収めたいところ。

監修者:三矢

筋トレ効果がどの程度低下するかは個人のアルコール分解能力によって異なります。アルコールを分解しやすい体質(ALDH2を持つ人)では影響が比較的出にくい一方、多くの日本人を含むアジア人は分解能力が低いとされ、少量でも影響を受けやすい点には注意が必要です。

アルコール摂取量を減らすコツは?

【ポイント】

  • 飲酒量が増えると筋トレ効率は下がる
  • ノンアルコールなどで摂取量を減らす
  • 栄養摂取も意識する

検証者:吉田

筋肥大しにくいと感じている人の中で、「実はお酒が原因だった」というケースは多いのでしょうか?

監修者:三矢

お酒を飲んでいる人でも筋肥大をしている人はいます。筋肥大しない原因はお酒だけでなく、トレーニングや食事の内容、睡眠の質なども影響します。そのため、飲酒だけが原因とは言い切れないケースが多いです。

検証者:吉田

お酒だけが原因とは限らないんですね。ただ、筋トレの効率を考えると、やはり飲酒量は少し意識したほうがよさそうですね。

監修者:三矢

完全にやめる必要はありませんが、アルコールの摂取量を減らすだけでも筋トレへの影響は変わってきます。

検証者:吉田

いきなりお酒をやめるのは難しいので、まずはノンアルを取り入れるのが個人的には良さそう。最初の1本をノンアルにしたり、お酒と交互に飲んだりすれば、飲んだ満足感を保ちながら自然に量を減らせそうです。

監修者:三矢

そうした工夫を踏まえてアルコール量をコントロールするほうが継続しやすく、筋トレとの両立もしやすくなりそうです。また、筋肉の回復や成長にはトレーニング後の栄養摂取も重要です。アルコールとの付き合い方を工夫しながら、タンパク質を中心とした食事など栄養摂取も意識していくことが大切です。

筋トレ中に避けたいお酒の種類

筋トレ期間中は、お酒の種類選びも重要になる。糖質が多いカクテルや甘いリキュール類は、余分なカロリー摂取につながりやすい。ビールの大量摂取も同様に注意点が多い。アルコール度数が高い種類を短時間で飲む行為も負担が大きく、種類と飲み方の両面で調整が求められる。

監修者:三矢

筋トレ中は、アルコール以外に糖質や脂質が多く含まれるお酒に注意が必要です。ビールやジュース割りのカクテル、カルーアミルクなどは、余分な糖質・脂質を摂りやすく、筋トレ効果を下げる要因になりやすいと考えられます。

筋トレと両立しやすいお酒の種類は?

【ポイント】

  • ハイボールなど糖質・脂質の少ないお酒にする
  • おつまみでの糖質や脂質の過剰摂取を控える

監修者:三矢

ハイボールなど糖質や脂質が比較的少ないお酒は影響を抑えやすく、デメリットも比較的少ないと考えられます。糖質や脂質が多いほど体脂肪が増えやすくなるため、筋トレ期間中はお酒の種類にも意識を向けてみましょう。また、お酒だけでなくおつまみで糖質や脂質を摂り過ぎないことも重要なポイントです。

検証者:吉田

今ロング缶のビール2本を飲むことが多いんですけど、ハイボールなど影響が少ないものに変えたりして糖質を抑えることなど些細なところの意識が大事だったりしますか?

監修者:三矢

そういった細かい意識はとても大切です。飲む種類を変える、2本を1本に抑えるなど、できるところから調整していくことがポイントになります。また、揚げ物など脂質が多いおつまみを頻繁に選ぶと、結果的に摂取カロリーが増えやすくなるため、おつまみの内容にも気を配るとよいでしょう。

検証者:吉田

お酒の種類だけでなく、おつまみも意識する必要がありそうですね。例えば、ビールを毎日飲むのではなく、筋トレをした日はハイボールに変えたり、揚げ物ではなくタンパク質を多く含むおつまみにしたりするだけでも違いが出てきそうです。

タンパク質やミネラルを摂取する

飲酒する場面では、栄養補給の意識が筋肉への影響を左右する。空腹状態での飲酒は回復を妨げやすく、タンパク質やミネラルを含む食事と組み合わせたい。水分補給も重要で、脱水状態は翌日のパフォーマンス低下につながりやすい。

監修者:三矢

飲酒時は、アルコールの分解を助けるタンパク質を意識して摂取することが重要です。あわせて、タンパク質の消化・吸収をサポートするビタミンB群を含む食材(ブロッコリーなど)を組み合わせると、より効果的とされています。

飲酒する日はタンパク質をどう摂ればいい?

【ポイント】

  • 空腹状態での飲酒は避ける
  • 飲酒前にもタンパク質を補給する

監修者:三矢

飲酒時だけでなく、飲酒前にタンパク質をしっかり摂っておくことで、その後に入ってくるアルコールを分解しやすくなります。

検証者:吉田

これまでは空腹の状態で飲み始めることも多かったのですが、それだと筋トレ的にもあまりよくなさそうですね。まずは食事でタンパク質を摂ってから飲むようにしたほうがよさそうです。

監修者:三矢

例えば、鶏肉や魚、豆腐などタンパク質を含む食事を先に摂るだけでも体への負担は変わってきます。

検証者:吉田

お酒だけでなく食事の内容も意識することが大切なんですね。例えば、焼き鳥や冷奴などタンパク質を含むおつまみを選ぶようにすれば、筋トレへの影響も少し抑えられそうです。

【飲みすぎは要注意】アルコール筋症による筋肉への影響

過度な飲酒が続くと、筋肉に異常が起こるケースがあり、その代表例がアルコール筋症と呼ばれる。筋肉痛や強い痛み、動かしにくさなどの症状が現れる場合もある。

  • 急性アルコール筋症
  • 慢性アルコール筋症

監修者:三矢

運動後の筋肉痛とアルコール筋症は症状だけでの判断が難しく、血液検査が必要になります。目安の一つとして、尿の色が茶色っぽい場合は急性アルコール筋症が疑われることがあります。

空腹での飲酒を避けたり、事前にタンパク質を摂ることが大きな防止策とは言えないものの、一定のプラスにはなります。発症してしまった場合は、アルコールの分解を促すために十分な水分補給を行い、タンパク質やビタミン・ミネラルをしっかり補給することが重要です。

急性アルコール筋症

急性アルコール筋症は、大量飲酒後に突然現れる筋肉の異常が特徴。急性という言葉の通り発症は一時的なことが多いが、症状が強い場合は医療機関の受診が必要になる。脱水や代謝異常が関与する点も知られている。

監修者:三矢

急性アルコール筋症は、一気飲みなどの大量飲酒をする人に起こりやすいとされています。筋肉の萎縮や筋力低下が出やすい部位は、太もも(大腿四頭筋)やお尻(大臀筋)など、体幹に近い大きな筋肉で、これは急性・慢性ともに共通しています。ふくらはぎや前腕などは比較的遅れて影響が出る傾向があります。

慢性アルコール筋症

慢性アルコール筋症は、長期間にわたる飲酒習慣によって徐々に進行する。筋力低下や筋肉の萎縮が目立ち、痛みよりも持続的な違和感や動かしづらさが中心になることが多い。慢性化すると回復に時間を要し、生活の質にも影響が及びやすい。症状が続く場合は、飲酒習慣の見直しと専門的な判断が重要になる。

監修者:三矢

慢性アルコール筋症は、休肝日を設けずに長期間飲酒を続ける人に起こりやすいとされています。予防や対策としては、飲む日と飲まない日のメリハリをつけることが重要です。

また、大量飲酒を避け、こまめな水分補給を意識するなど、飲酒習慣そのものを見直すことが慢性化の防止につながります。

筋トレ・筋肉とアルコールに関するQ&A

二日酔いで筋肉痛みたいな症状がでる理由は?

A. アセトアルデヒドが筋損傷を起こしている

監修者:三矢

二日酔いで筋肉痛のような症状が出るのは、アルコール分解の過程で発生するアセトアルデヒドが筋肉にダメージを与えるためです。その結果、筋損傷に近い状態となり、筋肉痛のような違和感や痛みを感じやすくなります。

飲み会がある時の筋トレとアルコールを両立させるコツは?

A. 飲み会がある日は筋トレをオフにする

監修者:三矢

飲み会が予定されている日は、思い切って筋トレを休むのも一つの選択です。トレーニングを行う場合は、食事管理を意識し、筋トレ前後や飲酒のタイミングでタンパク質をしっかり摂ることで、筋トレ効果の低下をできるだけ抑えられます。

プロテインを飲んだ後にお酒を飲んでも大丈夫?

A. 特に問題ないです。タンパク質を摂取した後の方がアルコールを分解しやすい

監修者:三矢

基本的に問題ありません。空腹で飲むよりも、プロテインでタンパク質を摂ってからのほうがアルコールは分解されやすくなります。筋トレをしていない人でも、アルコールの影響を残しにくくする点でプロテイン摂取はおすすめです。

【参考文献】
Parr EB et al. Alcohol ingestion impairs maximal post-exercise rates of myofibrillar protein synthesis following a single bout of concurrent training. PLoS One. 2014.

Wang M et al. Alcohol consumption and adiposity-related traits: Mendelian randomization analysis. The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism. 2023.

Steiner JL, Lang CH. Alcohol impairs skeletal muscle protein synthesis and mTOR signaling in a time-dependent manner following electrically stimulated muscle contraction. Journal of Applied Physiology. 2014.

Haugvad A et al. Ethanol does not delay muscle recovery but decreases testosterone/cortisol ratio. Medicine & Science in Sports & Exercise. 2014.

He S et al. Association between alcohol consumption and sleep using wearable technology. Journal of Clinical Medicine. 2019.

RECOMMEND

←
←

Others

自宅で腹筋を鍛える自重トレーニング13選!負荷別のおすすめ種目を紹介

Others

アーモンドの栄養素とは?効果や摂取量の目安・おすすめレシピも紹介

Others

ランニングマシンだけでも効果はある?基本的な使い方や速度・時間の目安をトレーナーに聞いた

Others

「ダンベルカール」の正しいやり方!重量や効果を高める方法も紹介

Others

ナッツの食べ過ぎは太る?適切な摂取量・健康的に食べる方法

WEEKLY RANKING

←
←

Others

ダイエット中におすすめのサイゼリヤメニュー16選!メニューの組み合わせ例・カロリー・選び方のコツも紹介

Others

ローソンで買えるダイエット食品50選!低糖質で高タンパクなダイエット飯を紹介

Others

セブンイレブンで買えるダイエット食品50選!朝・昼・夜におすすめのごはんやおやつも紹介

Others

ベンチプレスは何キロからすごい? 平均重量や男女別・レベル別の違いも紹介

Others

筋トレ分割法の実践例!週3・4・5の部位ごとの組み合わせメニューを紹介