女性の1日に必要な摂取カロリーは、年齢や体格、活動量によって大きく変わる。とくにダイエット中においては自分に合った適切なカロリー量を知り、無理のない体重管理と健康的な食生活をおこなうことが大切。
この記事では、目安となるカロリー一覧や計算方法、年代別の特徴、ダイエット時の調整方法などを紹介する。
この記事の監修者

古谷 彰子さん
博士(理学) 管理栄養士
【一覧表】成人女性の1日の摂取カロリー目安

1日に必要なエネルギー量の目安は、年齢、体格、身体活動レベルによって違ってくる。
| 年齢 | 18~29(歳) | 30~49(歳) | 50~64(歳) | 65~74(歳) | 75以上(歳) |
|---|---|---|---|---|---|
| 活動レベルI | 1,700kcal | 1,750kcal | 1,700kcal | 1,650kcal | 1,400kcal |
| 活動レベルII | 1,950kcal | 2,050kcal | 1,950kcal | 1,850kcal | 1,650kcal |
| 活動レベルIII | 2,250kcal | 2,350kcal | 2,250kcal | 2,050kcal | ― |
上記の一覧表は、参照体重をもとにした推定エネルギー必要量の目安。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」でも、個人の1日推定エネルギー必要量の目安を考える時に、年齢別の基礎代謝基準値×体重(=基礎代謝量の見積もり)×身体活動レベルで考える方法が使われている。
ただ、実際にエネルギーが過不足しているかどうかは、体重変化やBMIの推移もあわせて確認することが大切。
身体活動レベルはⅠ(座り仕事中心)・Ⅱ(軽い運動や日中の移動あり)・Ⅲ(立ち仕事や活動量が多い)の3つに分類される。
リモートワークが中心でまったく動かない人は活動レベルⅠ、通勤などで日中にある程度動く人はレベルⅡに当てはまることが多い。
このように、同じ年齢でも、体格や活動量によって目安となるエネルギー量は異なる。なお、一覧表の値はあくまで参考値であり、個人の適量は体重の変化やBMIも見ながら調整することが望ましい。

監修者:古谷
目安より多く食べた日は、エネルギーの摂り過ぎにはなりますが、1回の食べ過ぎがそのまますぐ体脂肪になるわけではありません。外食やイベントなどで一時的にオーバーした場合は、数日単位で食事や活動量を整える意識で十分ですよ!
成人女性の摂取カロリーの計算方法
摂取カロリーは、下記の式で算出するのが基本。
身体活動レベルは1〜3に分類されており、年齢別に目安のカロリー量が提示されている。
身体活動レベルは、厳密には日常生活全体の活動量で判断される。日々ほとんど動かない人は低め、通勤や家事である程度動く人はふつう、立ち仕事や運動習慣が多い人は高めと考えやすい。
もし、歩数を参考にするなら、4,000歩未満は活動量が低め、8,000歩前後で中くらい、1万歩前後で高めの目安として使ってみるのもおすすめ。
動いた気がしていても、実際の消費は必ずしも一致しないため、スマートフォンや万歩計で歩数を確認すると、実際の活動量が見えやすい。
さらに、活動による消費エネルギーは、METsを使っておおよそ見積もることができる。これらは簡単に、「METs×体重(kg)×時間(h)×1.05」で総エネルギー消費量の目安が求められる。

【年代別】成人女性の1日の摂取カロリー平均

女性が1日に必要とするカロリーは、加齢にともなう基礎代謝の低下や体格の変化が影響し、年齢とともに少しずつ変わっていく。
- 【20代】1日摂取カロリー平均
- 【30代】1日摂取カロリー平均
- 【40代】1日摂取カロリー平均
- 【50代】1日摂取カロリー平均

監修者:古谷
どの年代でも、カロリーの量だけを見るのではなく、栄養の質やバランスを意識することが大切です。とくにたんぱく質は、早い段階から意識してとる習慣をつけておくことが望ましいです。カロリーの数値のみならず、身体づくりに必要な栄養の質を重視することも重要です。
【20代】1日摂取カロリー平均

20代は基礎代謝が比較的高く、活動量も多い時期となりやすいため、ほかの年代に比べて摂取カロリーの目安もやや高めになる傾向。
目安は身体活動量によって1,700~2,250kcal/日程度ほどだが、身長や体重、運動習慣によって調整が必要になる。
BMIが標準範囲内でも、むやみに食事を減らしてカロリー制限をおこなうと健康に影響しやすい。体調不良や将来の体型崩れにつながる可能性もあるため、必要なカロリーはきちんと摂取するよう心がけよう。
【30代】1日摂取カロリー平均

20代に比べて基礎代謝が緩やかに低下するため、摂取カロリーはおおよそ身体活動量によって1,750~2,350kcal/日程度となる。
30代は、仕事や家事、子育てなどで忙しくなりやすい時期。ただし、家の中で忙しく動いていて身体は疲れていても、実際の活動量はそれほど多くないことも。知らず知らずのうちに活動量が減っていて、食事量が変わっていなくても、体重が増えやすいと感じやすい時期になる。
標準体重やBMIを参考にしつつ、仕事や家事など日常活動も含めて必要なエネルギー量を見直すことが健康管理のポイントになる。
また、妊娠を考えている時期や妊娠中は、エネルギー量だけでなく、葉酸をはじめとした栄養素の確保も重要になる。

監修者:古谷
疲れている感覚と、実際の消費エネルギーは必ずしも一致しません。自分がどのくらい動いているかを把握することが大切です。活動量を知る方法の一つが、メッツで計算するやり方。掃除やランニングなどの強さ(メッツ)に時間と体重をかけて消費エネルギーを出す方法です。
もう一つは、歩数を目安にする考え方。ざっくりと、4,000歩未満なら活動量は低め、6,000〜8,000歩で中くらい、1万歩で高めといえるでしょう。
【40代】1日摂取カロリー平均

40代は、身体の変化を感じやすくなる時期。筋肉量や基礎代謝が少しずつ落ち、若いころと同じ食事では体重が増えやすくなる。
身長や体重、体脂肪率や身体の調子もあわせて考える必要があるが、摂取カロリーは身体活動量によって1,750~2,350kcal/日程度が目安となる。
とくに更年期に入ると、ホルモンの影響で筋肉量・基礎代謝・骨量が低下しやすい。単にカロリーを減らすだけではなく、筋肉や骨を守る栄養を意識して摂取することも重要となる。
【50代】1日摂取カロリー平均

50代は、基礎代謝の低下がさらに進みやすい年代で、体重だけでなく、筋力や毎日の体調も気にかけたい年代。
食べる量を極端に減らすと、筋肉まで落ちやすくなるため、無理なカロリー制限は避けたいところ。
体重や活動量によって調整は必要だか、摂取カロリーは、身体活動量によって1,700~2,250kcal/日程度が目安となる。

監修者:古谷
同じ2,000kcalでも、菓子パンや麺類ばかりではたんぱく質が不足しやすいです。筋肉が減ると、サルコペニアと呼ばれる状態につながり、身体が思うように動きにくくなってしまうこともあります。また、たんぱく質は、糖質と一緒にとることで身体の中でうまく使われます。
さらにビタミンやミネラルもそろってこそ身体の土台が整いますので、カロリーの数字だけでなく、栄養のバランスを見る視点が大切です。
【目標別】ダイエット中の女性の摂取カロリー平均

- 1ヵ月で1キロ痩せるときの1日摂取カロリー目安
- 1ヵ月で2キロ痩せるときの1日摂取カロリー目安
- 1ヵ月で3キロ痩せるときの1日摂取カロリー目安

監修者:古谷
一般には、急激ではない緩やかな減量が勧められます。目安としては、週に0.5kg前後までの減量を無理なく続ける方法が現実的です。体格の大きい人では体重の1%/週程度を一つの実務的な目安とすることもありますが、体調や月経状況を見ながら調整することが大切ですね。
▼1週間の減量基準
| 体重 | 安全ライン(1%程度) | 少し頑張る(1.5%程度) | 注意(2%程度) |
|---|---|---|---|
| 50kg | 0.5kg | 0.75kg | 1kg |
| 60kg | 0.6kg | 0.9kg | 1.2kg |
| 70kg | 0.7kg | 1.05kg | 1.4kg |
| 80kg | 0.8kg | 1.2kg | 1.6kg |
1ヵ月で1キロ痩せるときの1日摂取カロリー目安

体重1kgを減らすには、約7,200kcalのエネルギー不足が必要といわれている。1ヵ月で1kg減らすなら、1日あたり約240kcalを調整する計算となる。
大きく食事を減らさなくても取り組みやすいペースで、ダイエット初心者や、BMIが標準の人にも続けやすいといえる。
食事だけを削るのではなく、歩く時間を増やすなど日常の動きも組み合わせることがコツ。
1ヵ月で2キロ痩せるときの1日摂取カロリー目安

1ヵ月で2kg減らすには、約14,400kcalのカロリー赤字が必要となる。同じ考え方では、1ヵ月で2kg減を目指す場合、1日あたり約480kcalの調整が目安となる。
ただし、この程度の調整幅になると、食事だけで無理に減らすのではなく、運動や日常活動も組み合わせて進めることが望ましい。
1ヵ月で3キロ痩せるときの1日摂取カロリー目安

1ヵ月で3kg減らすには、約21,600kcalのカロリー赤字が必要。1日あたりにすると、約720kcalを減らす計算となる。
これはかなり大きな調整幅であり、食事制限だけでは栄養不足や継続困難につながりやすいため、一般には慎重な設定が必要である。緩やかで継続しやすい減量のほうが勧められる。CDCも、減量は週1~2ポンド(約0.45~0.9kg)程度の緩やかなペースをすすめている。
摂取カロリーと消費カロリーの関係

体重の増減は、摂取カロリーと消費カロリーのバランスによって決まる。自分にとって必要なカロリーを知り、少しずつ整えることが体重管理の基本。
ここでは、食べるカロリーと使うカロリーのしくみ、そして基礎代謝との関係をわかりやすく整理する。
- 摂取カロリー・消費カロリーとは
- 基礎代謝が摂取カロリーに与える影響

監修者:古谷
女性は、生理周期によって、痩せやすい時期と体重が増えやすい時期ははっきり分かれます。月経後〜排卵前までは、むくみが取れやすく、気分や食欲も安定しやすいため、減量を進めやすいタイミングです。
一方、排卵後〜生理前は、身体が水分や栄養をため込みやすくなり、体重が増えやすい時期です。この増加は自然な変動なので、過度に気にしすぎないことが大切です。生理中は貧血や疲労感が出やすいため、無理な運動や食事制限は避け、休む意識を持ちましょう。
摂取カロリー・消費カロリーとは

体重は、摂取カロリーと消費カロリーの差で変わる。摂取カロリーが多く、消費カロリーより上回る状態が続くと体重は増えやすい。
消費カロリーには、何もしなくても使われる基礎代謝と、運動や日常の動きによる活動量が含まれる。そのため、食事によるカロリー量だけでなく、1日の活動量も合わせて見る視点が大切。
体脂肪1kgを増やすには、計算上約7,000〜7,200kcalの余分なカロリーが必要とされる。そのため、毎日摂取カロリーが、消費カロリーよりも500kcal多い生活を続けると、約14日で体脂肪1kg増えてしまう計算となる。
ただし、代謝や水分量の変化も影響するため、数字どおりに増減するとは限らない。
基礎代謝が摂取カロリーに与える影響

基礎代謝とは、何もしなくても呼吸や体温維持などのために、身体が消費するエネルギーのことで、1日に消費するカロリーの中でも、大きな割合を占めている。
そのため、基礎代謝の量によって必要な摂取カロリーも変わる。基礎代謝は、体重や筋肉の量、年齢によって個人差がある。
食べる量を極端に減らすと、身体はエネルギーを節約しようとして、その結果、基礎代謝が下がりやすくなることもあるため注意が必要。
摂取カロリーを整える際の食事のポイント

摂取カロリーを整えるには、食事の量だけでなく栄養素のバランスを意識した食事が重要。ここでは理想的な食事例と、ダイエット中でも調整しやすいご飯の量の目安を紹介する。
- 1日の摂取カロリーを満たす食事例
- ダイエット中のご飯の量の目安

監修者:古谷
女性は、生理前はホルモンの影響で甘いものを欲しやすくなることが研究でも確認されています。特に月経前は食欲や気分の変動が起こりやすいため、夜に食欲が強まる人もいることが最近の研究からわかりました。
夜に強い食欲が出た場合は、いったん寝て翌朝に食べる方法も有効です。長い目で見ると、朝型の生活リズムに整えることが、食欲のコントロールや気持ちの安定につながる可能性があります。
1日の摂取カロリーを満たす食事例

1日の食事は、朝と昼でしっかり食べて、夜は少なめにする流れが基本。
一例として、朝と昼がそれぞれ30%くらいにしっかり配分、夜は20〜25%ほどのやや控えめに配分すると、1日の食欲や総摂取量を整えやすい。
朝食は、たんぱく質をしっかり確保し、炭水化物も抜かないことがポイント。パンやおにぎりなどの単品にすると、栄養が偏りやすいので、単品にせず組み合わせることが大切。
和食ならご飯・焼き魚・卵・納豆、洋食なら食パン・ゆで卵・ヨーグルト・フルーツサラダといった組み合わせが整えやすい。
昼食は、主食・主菜・野菜がそろった定食型を意識しよう。外食の場合も丼ものだけなどの単品ではなく、サラダ付きや定食スタイルを選ぶとバランスを保ちやすい。
夜は、糖質をやや控えめにし、量も少なめに調整しよう。朝・昼にしっかり食べてから夜を軽くするサイクルを作ることで、カロリー全体を抑えやすくなる。

監修者:古谷
毎日きっちり守れなくても、夜だけ食べすぎない意識が大切です。夕食はできるだけ早めにし、こってりしたものや甘いものを控えめにするのがコツ。
とくに昼食をおにぎり1個などで軽く済ませると夕方以降に空腹が強まり、夜の食べすぎにつながってしまいます。昼をしっかり食べることで、夜の食欲が自然と落ち着き、間食も減らしやすいですよ。
ダイエット中のご飯の量の目安

ダイエット中でも、ご飯を完全に抜く必要はない。大切なのは、減らしすぎずに量を整えること。
朝と昼は150g前後を目安にしよう。一般的な茶碗1杯は約170g、市販のパックご飯は約200gとやや多め。パックご飯なら1〜2口分を残すイメージが150〜170gに近い。
夜は100g程度、茶碗の半分ほどを目安にする方法も。ただし、体格や活動量、運動習慣によって適量は変わるため、自分の生活に合った量を調整することが大切。
女性が摂取カロリーを減らしすぎるリスク

カロリーを減らしすぎると、身体はエネルギー不足の状態になる。すると筋肉量が落ちやすくなり、基礎代謝が下がり、かえって体重が減りにくい体質に傾きやすい。
さらに、身体に必要な栄養素まで不足すると、疲れやすさや集中力の低下など日常生活にも影響が出てしまう可能性も。BMIが標準より低い状態が続けば、将来的な健康リスクも高まりやすい。
このように、体重の数字だけを追いかけると、筋肉や体脂肪のバランスが崩れることもあるため、身体に必要なエネルギーはしっかりと摂ることが重要。
女性の摂取カロリーに関するQ&A
女性の1日の摂取カロリーは何kcalが正しい?
A. 年齢・体格・身体活動レベルによって異なる。

監修者:古谷
正解となる数値は一つではありません。年齢や体格、身体活動レベルによって必要となるエネルギー量は変わります。厚生労働省が示している基準値を目安にしながら、自分の生活習慣や健康状態に合った数値を参考にすることが大切です。
夕食後のカロリー摂取はNG?
A. 年齢・体格・身体活動レベルによって異なる。

監修者:古谷
一般に、糖代謝は朝より夕方から夜のほうが不利になりやすいとされています。そのため、夕食後の間食や夜食は、量や内容に注意したいですね。遅い時間の食事は、血糖コントロールだけでなく睡眠の質に影響する可能性もあるので、なるべく就寝直前の飲食は控えるのが望ましいでしょう!
基礎代謝や活動量はなぜ重要?
A. 自分がどのくらい食べてよいのかを知る目安になるため

監修者:古谷
基礎代謝は、生きているだけで消費しているエネルギー量のことです。そこに日常の活動量が加わることで、1日に必要なおおよそのカロリーが見えてきます。その目安を知っておくことで、自分がどのくらい食べてよいのか判断しやすくなります。
消費と摂取のバランスが整っていれば体重は増えにくく、少し食べ過ぎた日も翌日以降に調整しやすくなります。
博士(理学) 管理栄養士
愛国学園短期大学 家政科 准教授、早稲田大学 ナノライフ創新研究機構 招聘研究員、(株)アスリートフードマイスター 認定講師、発酵料理士協会特別講師としても勤務。「時間」という観点から、医学・栄養学・調理学の領域にアプローチすることを専門とする。科学的根拠を基にしたライフスタイルへのアドバイス、実体験を基にした食育活動や講演活動、料理教室も開催している。『食べる時間を変えるだけ! 知って得する時間栄養学』(宝島社/2022)、『10時間空腹リセットダイエット』(主婦の友社/2023)、他多数の書籍を執筆。
【所属】
愛国学園短期大学 家政科 准教授
早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構 招聘研究員
あきはばら駅クリニック 非常勤管理栄養士
アスリートフードマイスター認定講師
発酵料理士協会特別講師